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けにろんさんの人気コメント: 投票数順(50/142)

人気コメント投票者
★4嘘八百(2017/日)利休の遺作という大風呂敷の歴史ロマンティシズムが意外に下味として効き、コンゲームの見てくれショボさを補完する。何より、おっさん2人がチマチマ炬燵で茶を啜る世界を熟達の貴一蔵之介は満喫している。その充足感こそが命だし世界に適合する。づん, シーチキン[投票(2)]
★5婚期(1961/日)嫁小姑の軋轢をメインにしてるが世界はそこに留まらず拡散する。全くロクなもんが居ないというニヒリズムが根底にあるのだが艶っぽさが絢爛で覆い隠される。入浴シーンのエロティシズムや随所の俯瞰ショットと「黒色」への拘りなど宮川の趣味が炸裂する。ゑぎ, ぽんしゅう[投票(2)]
★3探偵はBARにいる3(2017/日)「人死に」がジャンル映画の分岐点だとすれば、踏み込んだかに見せて尻退ける体たらく。所詮そんなもんと割り切り景子ちゃん只管応援に徹するギアチェンジもノッキング気味だ。パターン化を破る情動演技だがビッチ度が不足。でないと過去設定が効かない。IN4MATION, セント[投票(2)]
★4ハネムーン・キラーズ(1969/米)全篇を遍く覆う詐欺られる孤独女たちの哀愁。主役2人を含めたキャスティングが絶妙なのだが、一方で演出は驚くほど乾いており即物的。シークェンスの変り目は全て一気に渦中から始まる徹底した編集。それら全てが偶然の産物らしいのも又映画史的蓋然性の妙。寒山拾得, ぽんしゅう[投票(2)]
★4ビジランテ(2017/日)3兄弟物語としての落とし前が無いことに据わり悪さを感じるし、開発と利権マターは多分にステロタイプ。だが圧倒的なのが郊外都市の閉塞感で、そこにエロと暴力と豚の臭いがギュウ詰めされ混沌を呈する。佳境のヤクザと貸金屋の鉢合わせは真にオリジナルだ。ペペロンチーノ, 寒山拾得[投票(2)]
★3IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017/米)導入の弟失踪の苛烈さや不良の父殺しにしてもジュブナイルな映画に留めない覚悟はあるし、一方で少年期の連帯感やトキメキも十二分に感じられるのだが、町の地底を縦横に徘徊する「それ」は肝心要でヘタレてしまう。そのアンバランスを凌駕する何かが欲しい。おーい粗茶, クワドラAS[投票(2)]
★5動くな、死ね、甦れ!(1989/露)悪ガキ譚としての日常が非日常へ延伸する契機の列車転覆や糞尿泥濘の醒め切ったスペクタキュリティもだが女囚の売春や強盗団の殺人など少年が見聞きし体験する外世界の非情こそカネフスキーの現状認識だった。1人世界を引き寄せた少女も断たれ母は狂う。3819695, 寒山拾得[投票(2)]
★3ナイト・オブ・ザ・リビングデッド ゾンビの誕生(1968/米)始祖であるが故に全然怖くないのだが16ミリ・モノクロの即物感は悪くなく、初出シーンの画面奥を単におっさんがのろのろ横切る唐突にはドキュメンタルな戦慄がある。何よりコンセプトの起源が米国の内部で病むマスパワーへの警鐘であるように思われるのだ。DSCH, 3819695[投票(2)]
★5野性の少年(1970/仏)実直な博士が考察を記録する静謐なリズムと四足歩行を物にした子役の身体性に加え忍耐の連続を見守る家政婦の共闘者としての立ち位置が表出する喪失されたマザーコンプレックス。19世紀初頭を再現した美術と衣装と撮影。アイリスも映画の説話性にフィット。ゑぎ, 3819695[投票(2)]
★4三度目の殺人(2017/日)どんだけ『天国と地獄』好っきゃねんな接見所のガラス反射テンコ盛りだが2大俳優のガチエナジーと精緻なカット割りで一応魅せる。しかし真実究明の迷宮は、伝統的な情に棹差す展開が前面に出て後退。リンチを期待したが、所詮芳太郎だったみたいな。寒山拾得, 3819695[投票(2)]
★4ダンケルク(2017/英=米=仏)状況説明無く叩き込まれる敗走の混沌地獄の遥か上空では静謐のロマンティシズムが支配する。その対比が全て。撃墜され海へと落下する画の美しさは宮崎押井へのオマージュめく。であるから、終盤の安直なヒロイズムで糊塗された収束は粋ではない。pinkmoon, まー[投票(2)]
★3ワンダーウーマン(2017/米)王道の「叩きのめされ強くなる」な部分を欠いているので何が成長やねんと思ってしまうし挙句に彼氏がボンでキャーで覚醒されたって「薄い」のだ。『BVS』の彼女は得体知れずの感情知れずで完全にクールな飛び道具だった。これじゃ大衆迎合の伸ばし飴だ。がちお, 3819695[投票(2)]
★3エル ELLE(2016/仏)主人公を取り巻く群像カオスが皮相にオモロイが為に主線のレイプ事件が霞むし父親トラウマも後方に退く。卓下足ツンツンや双眼鏡自慰のエグキャラもユペールに呑まれて希釈された。引いては全体の統御なんて済し崩しだ。ならもっと崩れるのも一手だった。ナム太郎, ぽんしゅう[投票(2)]
★5ローサは密告された(2016/フィリピン)貧困と犯罪と堕落のカオスの中でも人は足掻いて生きるしかない。だが、腹括ってみても一寸先は闇なのだ。それでも映画は一縷の希望を提示する。露光計算の行き届いた闇と状況を深化させる長回し&ピン送り。難事を切り抜けた彼女の目に映る過ぎし追憶は万感。セント, 寒山拾得[投票(2)]
★4ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017/日)鬼面人を威す展開が馬脚を顕すとき俺の脳内で周回した疑念は合点に行き着く。これは正道な少年漫画だったんだと。その根幹を外さぬ三池のブレの無さこそ肝。予想外に計算行き届いた架空の町の創出に惹かれ、山田伊勢谷の徹したバカ演技に納得。Sigenoriyuki, 水那岐[投票(2)]
★4彼女の人生は間違いじゃない(2017/日)止め処ない空虚や埋めきれぬ寂寥や為す術ない孤独に纏めて晒された時に病気にもなれぬならぶち壊すしかない。閉塞された日常を行方を喪失した自分自身を分った風な世間の常識を。全篇死んだ目をした彼女が終盤の回想で感情を吐露して嗚咽する。シュアな構成。水那岐, ぽんしゅう[投票(2)]
★3ハクソー・リッジ(2016/豪=米)女の口説き方にせよ非戦の貫徹にせよパラノイアメル・ギブと同期する前半の強度は良い。瞬時で地獄絵図渦中に叩きこまれる第1波攻撃の描写も熾烈だが主人公が何を為すべきかの問いは放逐され、挙句居残り救出に至り映画は一挙にマニュアル臭に従属する。disjunctive, ゑぎ[投票(2)]
★520センチュリー・ウーマン(2016/米)オール・アバウトおっ母さん映画に有がちな過剰な思いの吐露を巧みに避けた伝承的で説話的な語り口が良い。登場人物4人のプロフィールがまんま時代の映し鏡になる。のべつまくなしな喫煙やSEXや喧嘩だが、そういう時代だったとの冷静な回顧に徹している。ナム太郎, ぽんしゅう[投票(2)]
★3昼顔(2017/日)誓約書で始まる魅力的な文学的モチーフは、辛抱一切ない2人のまま事逢瀬で水泡に帰する。土台、流れ着くのが海水浴場で缶チューハイ飲んでやさぐれてみせても高が知れる。身悶えするような恋心の表出には程遠く濡れ場も拍子抜け。ラストシークェンスで加点。ダリア, [投票(2)]
★3ライト/オフ(2016/米)瞬間芸に近いワンアイデアコンテンツなのに早くにはっきり見せてしまうのが今風でドライとも思うが作劇的に疑問。で結局それが全き貞子変奏バージョンと知れた先から二番煎じ感に萎える。回避法の説得性無さもひっかかる。終盤の行ってこいな展開が多少溜飲。t3b, 赤い戦車[投票(2)]