太陽と戦慄さんのコメント: 投票数順
1941(1979/米) | 戦争を描きながらいかなる思想も主張も表出しない。ただ無秩序に物を壊しまくるカタルシスがこの映画の肝であって、ここまで無内容に徹する姿勢は清々しいと言える。中盤の大規模乱闘、終盤の観覧車や家屋の破壊がとりわけ絶品。 | [投票(3)] | |
幸福の設計(1947/仏) | 夫がダメっぽい奴なのがいい。嫉妬深い、すぐ癇癪起こす、おっちょこちょいという卑小なキャラクターなんだが、彼がそんなだからこそ宝くじをめぐって一喜一憂する展開が面白くなっている。ラストも鮮やかで気持ちいい傑作コメディ。 [review] | [投票(3)] | |
風立ちぬ(2013/日) | 間違いなく戦争と殺戮が背景にある物語であるのに、画面いっぱいに満ち溢れる幸福感。ナチスの宣伝映画を撮ったレニ・リーフェンシュタールは「私は政治には全く興味はなかった。興味があったのは美だけ」と言ったそうだが、この映画にもそういう精神性を感じる。 | [投票(3)] | |
M★A★S★H(1970/米) | 『バード・シット』や『ナッシュビル』ほどの圧倒的な高揚感はないにせよ、この映画もラストが最高にかっこいい。何故か感動してしまう。また、「最後の晩餐」を模倣したカットの意表を突かれる鮮やかさ。アルトマン映画の細部の豊かさは驚愕的だ。 [review] | [投票(3)] | |
悪太郎(1963/日) | 「訳の分からない映画を撮る監督」としてすっかり定着してしまった鈴木清順だが、少なくともこの時点ではオーソドックスな演出も非常に優れていたことが分かる。 [review] | [投票(3)] | |
ナッシュビル(1975/米) | アルトマンの人間を見つめる独自の感性が素晴らしい。 [review] | [投票(3)] | |
ラルジャン(1983/スイス=仏) | 暴力シーンを一切画面には映さないのに、滲み出るこの不吉さ、禍々しさ。音の使い方といい、カットとカットの繋ぎ方といい、全編がもう驚きの連続。主人公が斧を振り上げるただのワンカットに、凡百のアクションやホラーが束になっても勝てるかどうか。 | [投票(3)] | |
ハロルドとモード 少年は虹を渡る(1971/米) | あのお婆ちゃんが「最初から聖人として描かれている」点がどうも気にかかる。アナーキーな秩序破壊者として現れたお婆ちゃんが次第に聖人のように見えてくる、その過程をこそ見たかった。自殺願望少年を束縛の地獄から救うのが自由への啓蒙だけでは物足りない。 | [投票(3)] | |
トイ・ストーリー3(2010/米) | それぞれのキャラクターを巧みに活かしながら、オモチャたちの結束とチームワークを楽しく描く一方、捨てられ燃やされることへの不安と覚悟には真に迫った悲壮感が漂う。冒頭の西部劇の圧倒的な迫力も劇中劇というのが信じられぬ贅沢さ。 | [投票(3)] | |
キング・オブ・コメディ(1983/米) | 自分自身の閉じた精神世界から一歩も抜け出せないために、他人の話をまともに聞くという、人として最低限のことが全くできない・・・こういう人って現実にもいそうだけど、実に細かく観察していると思う。このリアリティは凄い。 [review] | [投票(3)] | |
ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985/日) | なんちゃってゴダールって感じで拙いんだけど、この拙さがいとおしく感じるというか、少なくともカメラを回すことへの情熱みたいなものはビンビン伝わる。だから、これは紛うことなき青春映画なのかもしれない。作り手の青春時代を感じさせるという意味で。 | [投票(3)] | |
ダーティハリー4(1983/米) | 遊園地でのクライマックスが特に凄いが、車の中に火炎瓶を投げ込まれるシーン、老人ホームの送迎バスでの銃撃犯追跡シーンなども見応え充分。単なるB級アクションのような体裁を取りながら、どこまでもダークな画面と物語は監督イーストウッドならでは。 | [投票(3)] | |
忘れられた人々(1950/メキシコ) | 社会の底辺でくすぶる不良少年たちを、批判も同情も説教臭いメッセージも一切介在しない冷徹な視線で描き切った傑作。悪夢のシーンの鮮烈な映像はブニュエルにしか撮れないだろう。カメラに向かって卵を投げつけるシーンなんかも暴力的なものを感じる。 | [投票(3)] | |
夜の女たち(1948/日) | 本当に目の前で出来事が起こっているような臨場感が溝口映画の得難い魅力。説教臭が気になるものの、この作品も圧倒させられた。そして、戦後の焼け跡の風景を捉えた撮影がロベルト・ロッセリーニのように素晴らしい! | [投票(3)] | |
マーズ・アタック!(1996/米) | 最初に火星人が暴れだすシーンは、画面が突然活き活きし始めたので驚いたが、そのテンションが全編にわたって持続してくれればとも思う。テンポの悪さが残念。 | [投票(3)] | |
BIRD★SHT(1970/米) | これは紛れもなく大傑作である!まさしくアルトマンにしか撮れない映画、異色の極みだ。 [review] | [投票(3)] | |
太陽(2005/露=伊=仏=スイス) | 会話から伝わってくる「血の通ってない感じ」が物凄い。一番衝撃的なのがラスト。ぞっとしました。 | [投票(3)] | |
洲崎パラダイス 赤信号(1956/日) | 三橋達也が本当に情けなくて素晴らしい。人生なんて、前に進んでるつもりでも実は同じ場所をグルグル回ってるだけだったりするんだろう・・・それをポジティブに受け入れるかのようなラストの爽快さ。ジメジメしない、カラッとした人生観に嬉しくなった。 | [投票(3)] | |
香港国際警察 NEW POLICE STORY(2004/香港=中国) | 中途半端な時計じかけのオレンジ集団みたいな犯人たちの描き方はどうかと思う。ストーリーに現代性を盛り込もうとしたのかもしれないが、最終的に人情モノとして帰結させるのであれば、冷酷非情な犯人像など無理して描こうとしなくてよい。 [review] | [投票(3)] | |
奥さまは魔女(2005/米) | 今まで自分が観たどの作品よりもキュートなニコール・キッドマンに大満足!彼女は脱がなくても充分セクシーだ。映画そのものも可愛らしい作品という印象。 | [投票(3)] |