煽尼采さんの人気コメント: 投票数順(28/30)
人気コメント | 投票者 | |||
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女帝[エンペラー](2006/中国=香港) | 『ハムレット』では端に置かれた敵役の愛憎を前面に出し、出来事の因果関係や内容は大胆に改変しながらも、原作を構造的に読解し、‘仮面’という主題を抽出した見事な翻案。(原作のネタバレ有⇒) [review] | けにろん | [投票(1)] | |
突破口!(1973/米) | 脚本や演技も巧みではあるが、むしろ冒頭から光への偏愛ぶりを臆面なく見せるマイケル・バトラーの撮影に惹かれてしまう。噴水とスタッフロールの配し方などに見られる構図が上手い。本編中も、川面の輝きや、明け方の陽光などの美しさに目を引かれる。 [review] | 赤い戦車 | [投票(1)] | |
エル・マリアッチ(1992/米) | 惚けたユーモアと、格好よさとの絶妙のバランス。予算の都合で派手に物が壊せない制約を感じさせるが、同時にその制約の中で精一杯のアイデアを詰め込んでいるのもよく見える。 [review] | ゑぎ | [投票(1)] | |
マンダレイ(2005/デンマーク=スウェーデン=オランダ=仏=独=米) | 「この国はまだ黒人を受け入れる準備が出来ていない」――本作の三年後、初の黒人大統領が選出された。が、アメリカの或る街では、彼が暗殺される日が賭けの対象にされている。 [review] | IN4MATION | [投票(1)] | |
バイオレント・サタデー(1983/米) | “shot”の応酬。暴力的な映像以前に、映像が暴力的な破壊と侵入であるということ。 [review] | kiona | [投票(1)] | |
ひまわり(1970/伊) | 冒頭の、向日葵畑とテーマ曲で既に完成している感傷美以上の発展が無いので、殆ど感傷性にのみ奉仕する場面の連続に、後半以降は飽きてきた。反戦映画なんだろうけど映像的に魅力があるのは、空襲シーンで空に舞う火花や、はためく赤い旗に重なる戦場の光景。 [review] | のこのこ | [投票(1)] | |
ダイヤルMを廻せ!(1954/米) | この、数学的なまでの完成度は、激しい場面にすら静的な印象を植えつけるので、緊張感に欠けた俳優の顔の退屈さに災いされて睡魔に誘われる。それはともかく、この作品は、脚本が鍵→ [review] | ぽんしゅう | [投票(1)] | |
ホワイト・ライズ(2004/米) | 部屋、窓、鏡、電話、等々を用いた、複雑に反射し合う関係性と間接性の網目。始まりから終わりまで、象徴性と論理性の一貫した作劇術には、整然とした美しささえ感じる。変にメロドラマ的な要素を加えないで冷徹さに徹してくれた方が好みだったかも知れない。 [review] | Orpheus | [投票(1)] | |
秘密の花園(1993/米) | 霧に淡く霞んだ、柔らかな光。暗く閉鎖的な屋敷と対照的な、草花の美しさ。コローの風景画を思わせるロケーション。だが台詞回しやカッティングの忙しなさや、絶好の被写体をフィックス(固定撮影)で活かさず、不必要に動き回るカメラワークには嫌気がさす。 [review] | モノリス砥石 | [投票(1)] | |
北京ヴァイオリン(2002/中国=韓国) | ヴァイオリンの音色を邪魔する生活音すら巧みなカット割りで音楽的に魅せる映画の愉しさを堪能させるが、音楽そのものは結局このベタな浪花節の物語の添え物でしかない。編集のみならず個々のショットの魅力は流石だが。 [review] | 赤い戦車 | [投票(1)] | |
酒井家のしあわせ(2006/日) | ごく個人的な状況に、他人が出くわしてしまうシーンの連発による、気まずさ、場違いな感覚の演出が見事。この不調和な世界に揺れる人々のコミカルかつ真剣な生きざまを過不足なく描いて秀逸。そして谷村美月の妙な艶っぽさ。金魚の存在も必然的。 [review] | 3819695 | [投票(1)] | |
赤線地帯(1956/日) | 女たちの親密な雰囲気と丁々発止のやりとりが、微笑ましくも楽しい。だからこそ、その隙間から吹きつける、暗く冷たい現実の感触に戦慄する。 [review] | irodori | [投票(1)] | |
悪魔の美しさ(1949/仏=伊) | 演劇調の大仰な演技も、このテンポのよいリズミカルな編集には合っている。とにかく、役者の一挙手一投足や台詞の呼吸、効果音の入るタイミング、短いショットの連なり方など、全てが完璧にリズムに乗っている。 [review] | けにろん | [投票(1)] | |
ラ・マンチャの男(1972/米) | 色々と努力や工夫は見えるが、この脚本を舞台から映画に移したことによる演出上の自由が、却って作品の底力を奪っているのではないか――と、舞台を観に行ったこともない僕が思った理由→ [review] | 犬 | [投票(1)] | |
フール・フォア・ラブ(1985/米) | 埃っぽく、乾いた荒野の、安っぽいモーテル。薄いドア。ピンク色の壁を照らすスタンドの灯り。車体の塗料の剥がれや窓ガラスの汚れ。被写体に刻まれた時間の痕跡が、崩壊の予兆と共に、人の営みの体温をも感じさせる。あのハーモニカの響きが今も耳に残る。 [review] | ゑぎ | [投票(1)] | |
昼顔(1966/仏) | 「昼は淑女のように、夜は娼婦のように」という決まり文句を裏返しにしたような倒錯的世界。倒錯、或いは逆説は、この映画の首尾一貫した論理である。白昼、黒い衣装に身を包み、黒眼鏡で顔を隠すセヴリーヌは、女の形をして歩く夜の闇だ。 [review] | ダリア | [投票(1)] | |
ナッシュビル(1975/米) | すれ違い、衝突し合う群像劇の中、唯一、歌声だけが、人々の耳目を一点に結びつけるのだが、劇中でその歌声の辿る足跡が、アメリカという国の運命を暗示する。 [review] | けにろん | [投票(1)] | |
ビートルジュース(1988/米) | ノニーのゴスロリ娘っぷりが愛らしすぎる。内気な彼女を含め、ポルターガイストや蜘蛛といった日蔭者たちに向ける優しい眼差し。ハロウィンの玩具の世界に飛び込んだような毒々しいポップさに彩られた、バートン流のひっくり返った世界観。 [review] | ぽんしゅう | [投票(1)] | |
王妃の紋章(2006/香港=中国) | 黄金と紅と極彩色の、細密かつ絢爛豪華な美術。女官たちの白く柔らかな胸の谷間。火花散る、ハッタリ満載の戦闘シーン。甲冑姿の大軍同士がぶつかり合う場面はもはや、人というより甲虫の縄張り争いのよう。役者もそれらに負けじと大奮闘。脚本はベタですが。 [review] | けにろん | [投票(1)] | |
雨に唄えば(1952/米) | 『時計仕掛けのオレンジ』にあの曲が使われた理由が分かった気がした。トーキー黎明期という時代設定をミュージカルに巧く活かしているのが美点だが、それを勧善懲悪に仕立てる陽気な単純さがやや難点。 [review] | ジェリー | [投票(1)] |