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ジェリーさんの人気コメント: 更新順(29/60)

人気コメント投票者
★2東京ジョー(1949/米)愛する女を守り、愛国的で、ある特定の歌を聴くと非常に感傷的になる男。『カサブランカ』のリックと嘘のように寸分違わぬ同じような役どころを重ねながら、自らの像を作り続けてきたハンフリー・ボガートこそ、退屈ではあるがまさに典型的ハリウッドスターなのだ。りかちゅ[投票(1)]
★5足ながおじさん(1955/米)MGM諸作品群に負けないフォックスのミュージカルの傑作だ。レスリー・キャロンは、『巴里のアメリカ人』と比べてもこちらのほうがしっとりしてよい。フレッド・アステアのダンスは姿勢のよさと捻転の力強さは相変わらず。歳を全く感じさせない。りかちゅ[投票(1)]
★4接吻 Seppun(2006/日)ストーリーだけをたどると思いのほかにセンチメンタルなラインが浮上してくるが、フィルムに焼き付けられたのは望遠レンズにより圧縮され息苦しさを帯びた登場人物間の距離感と、風景の平面性をひたすら強化する効果的な光源としての曇天。棄てられた者たちの全否定の叫びのクリアな形象化。3819695[投票(1)]
★2笑の大学(2004/日)ほとんど二人劇といってよい題材で、演技最中の俳優の視線の交錯が演劇以上に強調される点、やはり映画だなと思わされるところは多いのだが、演劇的テーマが動く写真としての映画の本質を活かしきった感じはなく、演劇の映画化の消化不良感がそこかしこに残る。ぽんしゅう[投票(1)]
★5アデルの恋の物語(1975/仏)簡素で清潔な画面。ロング・ショットは一切なし。作り物臭さのない美術(特にアデルの住む下宿や本屋) 大仰さを排して映像を邪魔しない音楽。いずれも「完璧」の一言。演出も素晴らしい。犬を情事の部屋から追い出すところや、男装でピンソン中尉を訪ねたアデルをワンカットで収める腕前など舌を巻くほかない出来栄え。けにろん[投票(1)]
★4ぼんち(1960/日)ユーモラスな大阪弁のやり取りのなんと上質なこと。柔らかいわりに言っていることがえげつないのは、この映画の全主要人物に共通する特徴だ。テンポのよさ、日本家屋に差し込む斜光の美しさ、茶系の調度の落ち着き具合など五官全体でモダンな和事美を堪能。3819695, けにろん[投票(2)]
★3アンドロメダ…(1971/米)細胞なのにメタリックな増殖のシーンを観た瞬間、快感で鳥肌が立った。細菌汚染管理のためにあれやこれやの規制をかけている細部の描写も実に乙である。はしぼそがらす[投票(1)]
★3キネマの天地(1986/日)当時の松竹女優には、「えっ、なぜこんな人が」という人も多いが、そのリアリズム追求の結果有森也実を選んでいるとしたら、的確な人選である。岸部一徳とか松本幸四郎とか渥美清とかうまい脇役連との対比効果強烈。りかちゅ, 直人, TOMIMORI[投票(3)]
★3HANA-BI(1997/日)寡黙で過激なパーソナリティの必要にして十分な具体化。しゃがみこんでうつむき、どこに放っているか分からぬ視線を放ちじっとたたずむ、という個性的な座り方を印象づけた映画として、苦界から苦界への遁走というたけし的テーマの成熟の記憶と共に我が心に残るだろう。ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★3眠狂四郎殺法帖(1963/日)格好いい。光と影の魔術。若い頃の中村玉緒さんて目がつり上がっていますりかちゅ[投票(1)]
★3大菩薩峠 完結編(1961/日)第3部で忽然と山本富士子が消えるという場当たりには苦笑せざるを得ないが、中村玉緒が戸外の近藤美恵子に話しかける窓の位置の恐るべき映画的完成度や、ラストで破屋を流し去る鉄砲水の類まれな映画的幻想度は評価され、記憶されなければならない。ゑぎ[投票(1)]
★3イースタン・プロミス(2007/英=カナダ=米)ロシアの過酷な冬の中で鍛え上げられた筋金入りの組織悪の凄みが、香水のように男たちの体から立ち昇っている。男達の整髪料臭さ、ナオミ・ワッツの石鹸臭さ。本作品は嗅覚を刺激する。それは一級品の証だ。性器晒しての取っ組み合いは、その重量感において比類ない。青山実花, けにろん, 緑雨[投票(3)]
★5天然コケッコー(2007/日)過疎の村のそれなりに過酷な現実も描かれているというのに、のんびりとした上質なユーモアがそれこそ映画の中の日向の光のように遍満しているのは、本来ドラマ化すべきところの色づけをひと刷毛、ふた刷毛の淡彩で片付ける山下敦弘の勘のよさにある。 [review]ナム太郎[投票(1)]
★2慕情(1955/米)何度も登場する丘の上の一本の木と蝶々の使い方が小憎らしくもメロドラマとしての甘さを奏でるが、この甘さは清涼飲料水のそれである。本来ビターズの機能を果たすべき、中国の共産主義化という背景と女主人公の混血の出自の設定が何の役にも立たない。太陽と戦慄[投票(1)]
★2つぐない(2007/英)起こったことに涙するのが劇映画鑑賞の基本であるのに、起こらなかったことに涙することを強いられて不快だった。時間の入り組ませ方にねらいや意味を見出せない。ロビー視点の部分とブライオニー視点の部分が混じるだけに時間順序の転倒は事実と架空の境界を濁してしまい逆効果。緑雨[投票(1)]
★5武士の一分(2006/日)木村拓哉が腰高な体形のせいで武士に見えないときがあるがそれでも合格点。脇役は合格点どころか満点続出だ。特に歩き方や立ち居振る舞いに武士の存在感が強烈な坂東三津五郎と、今までに見た時代劇映画中でも最高の中間である笹野高史。 [review]りかちゅ, 直人[投票(2)]
★1オーストラリア(2008/豪=米)オーストラリアという国を描くことを主眼とした大きな物語にも、アシュレイ家+アボリジニ少年の家族が一人の典型悪役に壊されていく小さな物語にもなりきれておらず中途半端。どこかを削ればよくなるという体のものではない。茸に蝕まれた大樹のような空ろさ。もっとも⇒ [review]3819695[投票(1)]
★3フランケンシュタイン(1931/米)カール・レムリはあまりにも先駆的な怪物の創造を成し遂げてしまった。ド下手なカットつなぎも、主役のコリン・クライブの一本調子の演技も帳消しにするボリス・カーロフという希代の逸材の登場と、怪奇映画の伝統を綺麗にひっくり返して見せたあのシーン。 [review]3819695, ぱーこ[投票(2)]
★4記憶の棘(2004/米)緩やかな律動感がよい。意識の表面上のさざめきの下の深い人格全体の地崩れの様相の表現が大変深い。壊れものそのものである人間の心のありようがビスク・ドールのような生々しさで伝わる。ラストの花嫁のすすり泣きが強く胸に迫り、忘れられない作品となった。 [review]IN4MATION, _da_na_[投票(2)]
★3ココ・アヴァン・シャネル(2009/仏)シャネルという人物が世界と女性との関係に全く違う角度から楔を打ち込んだ人物だということはよく分かったが、それは説明的な映画を観たに過ぎないのであって、映像や音声が私と画面との間に楔を打ち込んだという奇跡が起ったことを意味しない。ただしひとつ素敵だったのが、 [review]きわ[投票(1)]