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けにろんさんの人気コメント: 更新順(90/143)

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★4パラダイス:愛(2012/オーストリア=独=仏)セックスバカンスに興じるオバン達もだが、現地の男どもの恥も外聞も無い買ってくれ攻撃の衒い無き生活本能と深層悪意。そういうパラダイスで自己開放し恥を晒した果てに垣間見える女の孤独地獄だがアイロニカルに見つめる毒視線は心なしか仄かな慈愛がある。ぽんしゅう[投票(1)]
★4いとしきエブリデイ(2012/英)ドラマの無為性はコンセプトとして新しくもなく、5年かけた撮影も子供は大きくなるという当前の事実をフィルムに刻むだけだが、個々の事象に対し過度に寄らず総体としての年月の集積こそに意味があるとした点が新しい。ナイマンのメロディが大きく寄与。3819695[投票(1)]
★4女系家族(1963/日)山崎豊子原作ものとしては、その出演者のコラボレーションや撮影、美術が秀でた点で山本薩夫白い巨塔』や市川崑ぼんち』と同格に並べてもいい。加えて、原作と同期した風景1つとっても現在から再現したのでは到底かなわない風情。緑雨, ペペロンチーノ, セント, デナほか7 名[投票(7)]
★3ガタカ(1997/米)ホークの下卑た感とロウの持って産まれた感がドンピシャの『太陽がいっぱい』焼き直しだが、それだけである。寧ろ信じて念じ続けりゃ何とかなる的甘さが後退とも思える。未来社会の多くの意匠は局地的で広がらないが切なさを倍加させるに貢献してる。DSCH[投票(1)]
★4危険なプロット(2012/仏)虚実ない交ぜの語り口が流麗で闊達なのとプチブル夫妻を主人公に置いた点でアレンのようだという言説は免れないが、パゾリーニ的トリックスターを混入させ撹乱する。途中まで圧倒的におもろいのだが、終盤はどうにも強度が不足。ラストは寧ろ凡庸だ。MSRkb[投票(1)]
★4エンダーのゲーム(2013/米)最前線はモニター内に閉じ、青春の青汁めいたドラマの主舞台が殆ど屋内に終始する拡がらなさも終局で納得するしかない。ヴァーチャルがリアルを侵食し生命は不可視領域で肉片と散る現実を徒に否定するでもなく従容とその先を模索する。取敢えずは肯定したい。DSCH[投票(1)]
★4衝動殺人 息子よ(1979/日)救い難いまでの時代錯誤感とあからさまなメッセージ臭を割り引いても尚、真摯さは心を打つ。1.5線級の配役陣の入魂の演技と岡崎宏三の平板でありつつ的確な深度を携えたカメラワーク。木下恵介最後の輝き。氷野晴郎, 直人, セント[投票(3)]
★2ワニと鸚鵡とオットセイ(1977/日)「貫太郎」や「ムー」的久世流下町人情譚とし企画されたのだろうが、松竹の微温コード下、過剰さが全く不足でうら寂しい。一方、秋吉を配した山根センチメンタリズムは成すすべも無く封殺される。超安易企画でTVの促成バラエティと同レベルだ。ぽんしゅう[投票(1)]
★5エレニの旅(2004/ギリシャ=仏=伊)最初の2ショットで巨大な流転のクロニクルを語ろうとする圧倒的気概に呑まれる。自我に立脚した生き方を訴求するエレニを、しかしギリシャ近代史は容赦なく苛むわけだが、その個人史への歴史の侵食は豊穣なエピソード群により形骸から免れる。到達点だろう。セント, ゑぎ[投票(2)]
★3アビス(1989/米)金に糸目を付けぬ海溝描写には時折堪能させられるものの、行き着いたところが絶対神的異生物による人類救済となれば否応なくテーゼに於いて『未知との遭遇』との類似性を想起せざるを得なく、となればキャメロンの作家としての矜持を疑わざるを得ない。ぽんしゅう, すやすや[投票(2)]
★2新宿泥棒日記(1969/日)多分に場当たり的であり1個の街の名を冠した巨視的視点での構築からは程遠い。アナーキーたろうとする作者の表層的ゴダール節は真のアナーキズムどころか混沌を映画的に表現するにも至っていない。ラストの騒乱のドキュメントは限りなく虚しい。煽尼采, ぽんしゅう[投票(2)]
★3ロング・ライダーズ(1980/米)本来は汚泥と混濁の中でこそ語られるべき西部はスタイリッシュな硝煙と粉塵の中にその姿を埋没されてしまう。ペキンパーが泣いているだろう。オリジナリティは兄弟俳優を何組も使うってアイデアだけで他はよそからの借り物ばっかりだ。ぽんしゅう[投票(1)]
★5清須会議(2013/日)役所のダイワハウス系ボケ演技が堂に入って来て、大泉のツッコミと相性良く、そこに小日向の腹芸が加味され完璧なトライアングルを形成する。衣装・美術・撮影も重厚とキッチュの狭間の座りが良いピンポイントで調和。殺戮の興亡の上澄みの軽み。セント, 3819695, kazooJTR, DSCH[投票(4)]
★3新仁義なき戦い 組長最後の日(1976/日)新シリーズ3部作では最もまとまりがあるが、登場人物たちが義と侠の間で煩悶せざるを得ないあたりテイストが実録から任侠に逆戻りの感。材料出尽くしの果ての後退にしか見えないところが苦しいところだ。赤い戦車, G31[投票(2)]
★5四十九日のレシピ(2013/日)子どもが居る居ないというテーゼより、慎ましやかに何も望まず生きてきた多くの人々への賛歌として見た。そして、絶望の淵からでも立ち直れるのだと言う確信。苦境にある者に寄り添うタナダユキのスタンスを前作に続き圧倒的に支持する。演出はシュアだ。ナム太郎, ぽんしゅう[投票(2)]
★3もらとりあむタマ子(2013/日)丁寧な仕事だし山下の印も過不足無く織り込まれた或る意味全うされた作品だが、だから何なのと言いたくもなる。プロモ的素材ということで『四月物語』を思い出したが、タマ子を松たか子のように愛でる訳にはいかない。人間的な共振対象は野郎で充分。セント[投票(1)]
★3ファイブ・イージー・ピーセス(1970/米)ラズロ・コヴァックスの画面には守旧派的伝統美とニューシネマのモラトリアムが絶妙のバランスで混在して良いのではあるが、殊更に脱出願望を顕わにする主人公のそのしがらみが断罪すべきまでとも思われず切実味がない。逃避願望はわかるのだがね。ナム太郎, 水那岐[投票(2)]
★4密告・者(2010/香港)イヌの妹への又ボスの情婦への想いと、刑事のイヌへの思いと元妻への想い。暴力まみれの殺伐な泥沼の中で4つの想いの真摯で衒いがないことに打たれる。中でもイヌと情婦の成り行きに導かれた道行は行きつくとこまで行き近松的な崇高な領域に至る。まー, disjunctive, 3819695[投票(3)]
★5恋する惑星(1994/香港)ミニマム世界のモノマニアックな語り口が村上春樹的であり、それを映像に定着させる技巧に於いてカーウァイは世界の先端にいたわけだが、一方でダサキュートさが遊びを生みタイト感を緩衝。先鋭的ショットの連続があざとさを感じさせる隙も与えない。セント[投票(1)]
★4ミッション:8ミニッツ(2011/米)さして巧くもない反復のギミックが中段で放棄され、物語が別側面を見せ始めたときに、ダンカン・ジョーンズの前作同様の遺棄されしものへの慈しみが浮上する。残留思念の永遠とパラレルな現世に届く一抹の伝言はロマンティシズムの再臨と言うしかない。DSCH, おーい粗茶, ぽんしゅう, HWほか6 名[投票(6)]