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煽尼采さんの人気コメント: 更新順(1/30)

人気コメント投票者
★3二百三高地(1980/日)単なる賛美でも否定でもない戦争描写の誠実。流れる血の悲惨以上に、戦争によって異国への感情を否応無く変質させられる個人の姿が印象的。 [review]ジェリー[投票(1)]
★2老人と海(1958/米)いちばん嫌いなタイプの映画かも知れない。美しい画は幾つもあるが、過剰なナレーションが、映像に浸る事を許してくれない。老人の独り言や、ショットの構図、役者の演技などで表現すべき所まで、いちいちナレーターが語りに語る。 [review]モノリス砥石, ゑぎ[投票(2)]
★4お早よう(1959/日)「大人だって、余計なことを言ってるじゃないか」に続く台詞が殆ど小津映画への批判に聞こえて驚く(笑)。やんわりと自己弁護する場面も挿まれはするが、「テレビ」が象徴する新時代への推移を淡々と捉える脱構築的作品。おならの音にも諸行無常の響きあり。 [review], 3819695[投票(2)]
★3タイムマシン(2002/米)嫌いじゃないよ。と、一応は言ってやりたい。目玉であるVFXにも大して感動するわけではないが、豪奢と言っていいデザインが映えるタイムマシンの、移動「しなささ」が視覚的に面白い。大雑把な演出ながらも、どこか甘い切なさが香る。 [review]モノリス砥石, けにろん[投票(2)]
★2食堂かたつむり(2010/日)少女マンガ的表現をそのまま実写でやるという、演出と呼ぶに値しない画の連続。逆に、一見すると何もしていないようなシーンで時折ハッとさせられるが、演出というより撮影、そして柴咲コウの力。 [review]ダリア[投票(1)]
★3太平洋ひとりぼっち(1963/日)主人公のナレーションや、頻繁に挿入される回想シーンは、観客を退屈させはしないが、孤立感を殺ぐこと甚だしい。堀江青年に寄り添うような撮影が、彼を捉えるカメラ、観客という三者の共犯関係を成立させるが、「ひとりぼっち」感にとっては致命的。 [review], おーい粗茶, ぽんしゅう, けにろん[投票(4)]
★2空中庭園(2005/日)題名の「空中」に忠実たらんとしたというより視覚的な不安定感によって、人間関係の不安定感を演出することから逃げたとしか思えぬカメラワーク。視覚的には確かに面白いが、タイトルバックのずれたセンスからして悪い意味での違和感が拭えないまま終了。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★3ムーンウォーカー(1988/米)異星人が、「映画」なるものを目にして、見よう見まねで自らも制作したなら、こんな作品を撮ったであろうと思える映画。つまり、通常の感覚ではついていけない展開に驚き呆れ返ると同時に、既存の映像表現のツギハギに終始する退屈さもそこにはある。 [review]モノリス砥石[投票(1)]
★4ガートルード(1964/デンマーク)希望と失望のキアロスクーロ。モノクロの特性を充分に活かした画作りが見所。例えばこの場面→ [review]ぽんしゅう, ゑぎ[投票(2)]
★3恋のいばら(2022/日)女は眠り姫なのかゾンビなのか。眠り姫は王子の口づけで目覚められるが、ゾンビは既に死んでいる。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4アマデウス(1984/米)甘い菓子のようにカラフルな舞台に響くモーツァルトの下品な笑声は、その音楽と同じく、矮小な人間すべてを嘲笑する。ミロス・フォアマンの演出は完璧とは言えず、特にDC版はテンポを欠くが、モーツァルトの音楽の素晴らしさはそれを補って余りある。 [review]ダリア, けにろん, DSCH[投票(3)]
★5幸福〈しあわせ〉(1965/仏)モーツァルトの音楽のように完璧な幸福の光景が、微かな亀裂によって、恐るべき光景へと変じていくこと。素晴らしい色彩設計、フォーカスやカット割りの実験性にも関らず、ミニマルな演出による最大限の効果をもあげていることの驚き。 [review]ひゅうちゃん, ゑぎ, Orpheus, ぽんしゅうほか6 名[投票(6)]
★3ロープ(1948/米)全篇をワンカット――に「見える」ように撮っていると聞いていたので、二箇所、さり気なくかつ堂々とカットを割っていたのが、却って大胆、新鮮に見えてしまう奇妙。実時間的な流れが活きた場面があるだけに、窓外の風景の変化で時間を省略したのが残念。 [review]モノリス砥石, けにろん[投票(2)]
★3運命のボタン(2009/米)始まって十数秒も経過していない辺りで既に予想できた範囲から全く逸脱しない真相。『世にも奇妙な物語』レベルの紋切り型に過ぎないのだが、意味ありげで重層的(飽く迄「的」)な雰囲気だけは発散しまくる演出力は手応えあり。 [review]KEI, ロープブレーク, 3819695[投票(3)]
★5告白的女優論(1971/日)観客に「覗き」感を与えるショットの数々。仰角や俯瞰の多用。余白を大きくとり、人物を画面の隅に配置。人物の姿を、別の被写体で遮る等。加えて、幾何学的な美術や、恐らく意図的に誇張された演技の、隅々まで計算された構成美。鏡と嫉妬と嘘の乱反射。 [review]けにろん, 赤い戦車[投票(2)]
★4容疑者Xの献身(2008/日)賑やかな予告篇と違い、腰を据えて「映画」している映画。原作の石神は醜男という設定らしいが、映画では天才数学者である事の孤独に、より焦点が絞られている。全篇に漂う「寂しさ」と「哀しさ」はまさに堤真一パワー。 [review]まりな, ガリガリ博士, 死ぬまでシネマ, YO--CHAN[投票(4)]
★5儀式(1971/日)儀式の様式美と、様式に忠実すぎるが故の滑稽さ。不条理劇として演じられる「美しい国」。 [review]DSCH, 寒山拾得, G31, ぽんしゅう[投票(4)]
★4バイオレント・サタデー(1983/米)“shot”の応酬。暴力的な映像以前に、映像が暴力的な破壊と侵入であるということ。 [review]kiona[投票(1)]
★3風と共に去りぬ(1939/米)フランソワ・オゾンが『エンジェル』で戯画的に描いたような勘違い女が、ラース・フォン・トリアーが『マンダレイ』で諷刺したような社会で右往左往する酷い話。だが、赤を基調とした陰影ある画面、ヒロインを愛しつつ冷めた目で見るレットが魅力的。 [review]モノリス砥石, けにろん, 緑雨, ジェリー[投票(4)]
★3みかへりの塔(1941/日)とにかく、子供たちの数。この数が、特に野外シーンでの画面をワイワイと活気づけてくれる。最初は小生意気に見えた子供も、いつしか愛すべき存在に思えてくる。画面の天真爛漫なスペクタクル性。そして汽車の使い方。 [review], ゑぎ, [投票(3)]