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エピキュリアンさんの人気コメント: 更新順(1/25)

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★5白い巨塔(1966/日)そうか、俗物としてそれぞれが動く人物たちがぶつかると、まったく俗でない人間のドラマになるんだ、と思った。私の心の奥にもいる小さな悪魔が、ぴく、ぴく、と反応しちゃうのね。人間の俗な部分を直視しないと、非凡なものはできないんだなー。ジェリー, 緑雨[投票(2)]
★4ピアノ・レッスン(1993/豪=ニュージーランド=仏)意志の物語。ヒロインの中の唯我的な自己世界が、野卑で激しい自然のなかのピアノという自律的な強度をもった美の存在との相似形とともに描かれる。そして、その調和がこわされるとき、彼女は初めて他者を受け入れる。だから「自分の強い意志が怖い」っていう台詞は自明すぎて野暮と思ったけど、それでもこれを「女のワガママ」の映画と見る人がいるので、しょうがないのかな。ジェリー, ina[投票(2)]
★3タイムマシン(2002/米)わざわざウエルズの血縁監督(?)を持って来たんだから、ギアナ高地も真っ青の後半の不思議な未来を描きたい狙いはわかるけど、でも、前半と後半のルックの変化が、場当たり的というか、途中で撮影監督が変わったんじゃないか、って思うぐらい違う映画になったような統一感のなさは、なんなの?血縁監督は傀儡だったんじゃないの?と私は疑っているんだけど・・・。モノリス砥石, ノビ, ina[投票(3)]
★5理由なき反抗(1955/米)警察署のイスに座っているディーンに注目。あんな身体のもどかしげな動かし方、天才だと思った。親との口論は、いまもそのまま通用するだろうし。グリフィス天文台の使い方も、もう一生忘れない。ニコラス・レイの演出のすごさとディーンの演技を堪能できる「靴下」!モノリス砥石, 緑雨, ギスジ, HWほか10 名[投票(10)]
★4ロスト・ハイウェイ(1997/米)狂人の目から見た世界を描くには、凄い覚醒した意識が必要に違いない。とくにこの映画は、その視線から外にカメラがでないので、作り手のすごく硬質な知性を感じる。テーブルの角には、気をつけましょう。DSCH, Linus[投票(2)]
★4愛のコリーダ(1976/日=仏)同じ相手とするセックスって、するたびに、少しづつ変わってゆく。その果てに起こった一つの事件を素材に、映画でその変化を考えたかったんだろうなあ。それは演出では絶対できないから、実際にふたりにし続けてもらったのだと思う。実際、ふたりの顔や態度は驚くほど変化している。とくに女優の変質が凄い。ダリア, ねこすけ, 水那岐, peaceful*eveningほか11 名[投票(11)]
★5こわれゆく女(1975/米)破滅的に壊れている妻を、怒りながら受け入れる夫に、なんかピュアな倫理を感じて、感動。しかし、ジーナローランズの徐々に壊れてゆく演技は、すばらしい。ポランスキーの『反撥』を思い出した。親指をたてる癖と、ドヌーブの鼻を指ではじく癖。けにろん, ゑぎ[投票(2)]
★4グッドフェローズ(1990/米)コッポラのマフィアものは「男たちって結局可愛いだろ」って訴えたがってる気して、どこか自己弁護的な感じだけど、スコセッシは「こいつら馬鹿だ」となかばため息をついてる感じがしてクールで矜持がある。『ゴッドファーザー』の贅沢なフィルムのルックと、この映画の「当時」っぽいドキュメンタリー風のルック(1990年公開なのに!)との対比にも、くっきりと現れている。DSCH, けにろん, モノリス砥石[投票(3)]
★3タンポポ(1985/日)なんか、東京がうまく撮れていないなあ、って気になって気になって。なぜなんだろう。緑雨[投票(1)]
★4水の中のナイフ(1962/ポーランド)二十歳そこそこで初監督で、こういうやりとりを生み出せるなんて、凄すぎるというか、傷つき過ぎてる。光と構図と編集の、めちゃ痛い美しさ。ところで、小説『ハンニバル』で明らかになるレクター博士の生い立ちとポランスキーのそれが、ダブルのは私だけ?ジェリー[投票(1)]
★4ギルバート・グレイプ(1993/米)ジョニー・デップの、どうにもさりげない風情が、好きです。あと、給水塔がなんか、忘れられない。デカプリオは、でも、2回ぐらい、一瞬、全てを分かっている目になるんだけど、それはやらないほうが良かった気がする。緑雨, Pino☆[投票(2)]
★5仁義なき戦い 広島死闘編(1973/日)ニュース映画のような画質なのに、物語が進むにつれて画面の闇を少しづつ拾い集めて、最後に北大路の汗まみれの顔のテカり以外すべてに闇が広がってしまうと、それはなぜかとても分厚い闇に観えるのでした。その闇の量と反比例して梶芽衣子の顔をはじめはなかなかはっきりと見せない演出も、切なくて良い。緑雨, Myurakz[投票(2)]
★4オリーブの林をぬけて(1994/イラン)おしゃれー、としか言い様がない・・・。不謹慎かなー?でも、こんなにおしゃれな映画は、ちょっとない気がする。フィクスのカメラが監督の視線のようであり、その目は、俳優たち同士におこる出来事にはじめな気付かない。でも丘の上から二人を追う園目は、さすが監督!ドラマを捕らえるのでした。ぽんしゅう, モノリス砥石, ina[投票(3)]
★4酔いどれ天使(1948/日)「沼」の映画だと思う。いつも画面の片隅にあの沼が映って、でもなかなかカメラはそれをちゃんと見せない(後半に泡のアップがあるけど)が、すべては沼の周りで起こる。たぶん象徴であり現実の沼。絵づくりの才能を感じます。寒山拾得, モノリス砥石, あき♪, 緑雨ほか6 名[投票(6)]
★3ミスティック・リバー(2003/米)幼いジミーに起きた悲劇で、結びつけられてしまった3人がたどる「悲劇は誰にも平等におこる」というドラマ。というか、時代の倫理に沿うように期待される物語が破綻する瞬間を探ろうとするストーリーを選らんだイーストウッドは素晴らしいが、彼のストーリーテリングはそれに応えられなかったね。映像は的確だけど。おーい粗茶, 草月, 町田, けにろん[投票(4)]
★4鬼畜大宴会(1998/日)集団での日本人が見せる行動、心理、生態を、表情のアップでこれほど的確に描いた映画は、なかったかも。カサベテスの「顔のアップ」を思った。表情の演出とそれを接写して見下ろすカメラ、そして絶妙な編集(とくに編集)。映像言語の基礎的な実力に注目したい。寒山拾得, , ざいあす[投票(3)]
★4卍(1964/日)表向きではない、内向きの京都言葉?(私は関東の人間なもんで正確にはわからない)が主人公なのではないか、と思うぐらい、その言葉のいやらしさが素晴らしいと思いました。関東弁じゃあぜったいに表現(説得)できない台詞がいっぱい。岸田を追い込んだのは、あの言葉に象徴される文化なのでは?とさえ思った。さず, 緑雨, 3819695, TOMIMORI[投票(4)]
★5山猫(1963/伊)舞踏会で10代の女の子たちがはしゃいでいるのを指して「まるで猿だ」と吐き捨てる怒りと悲しみと孤独が胸に刺さった。これは没落でも世代の交代の映画でもなく、「変わないために変わる続ける」という想像を絶するほど堅牢で退屈な歴史を理解している貴族を描いている。諦念とともに気品を保つことの孤独。ぽんしゅう, 週一本, けにろん, 町田[投票(4)]
★4許されざる者(1992/米)なんか、作者が、ものすごく深く強く怒っているのが、分かる。もう、初めから終わりまで、怒っている感じ。でも、作者としてのイーストウッドが何に怒っているのかは、分からない。西部劇にか、映画にか、米国にか、家族にか、自分にか・・・。jollyjoker, ぽんしゅう, けにろん, HWほか6 名[投票(6)]
★4清作の妻(1965/日)まっとうな愛情が、わずかな心の傷から、壮絶な愛憎にすこしずつずれ込んでゆく様が、すごく緻密に描かれていて感嘆。若尾文子の狂ってゆく時の眼が、すごい。irodori, t3b, 直人, ina[投票(4)]