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★2 | 近松門左衛門 鑓の権三(1986/日) | 半端な道行きが何時しか真実のパッションを発露させるにはひろみが軽すぎて志麻は重すぎる。釣り合わない2人は結果全く嘘臭い。しかも、本物志向のロケーションも創意のフィルターを通さぬでは絵葉書と同レベルに堕す。ズレた文化人達の自慰作。 | 水那岐 | [投票(1)] |
★3 | 次郎長三国志(2008/日) | 口跡のいい役者たちの小粋で気っ風のいい台詞の応酬。それはそれで心地よいが前作にも増してのベタ演出には少なからずがっかり。ただ、役を配する悦びに充ち充ちている。挙げていきゃあ、北村・温水・木村・竹内・高岡…まあキリねえや! | ぽんしゅう, 水那岐, デナ | [投票(3)] |
★4 | カサブランカ(1942/米) | イジイジした女々しい男が最後に男をあげる格好良さと身勝手そのものだが男心を引きつける女のリアリズム。それは、実は説話的に醸成されたボガートとバーグマンのイメージとは真っ向から逆説的。そこにこそ深みが存在する。 | NOM, ドド, かける | [投票(3)] |
★3 | ハンカチのご用意を(1978/仏=ベルギー) | 歪なまでに変形しゆく世界観をあくまで日常として呈示しようとする気概は買うが、足りないのはパワー。かつてブニュエルやパゾリーニが保ったテンションを低迷期の仏映画で示現するのはしんどかった。微妙な出来だがオスカー受賞も頷けないことない。 | muffler&silencer[消音装置] | [投票(1)] |
★3 | トゥルー・ロマンス(1993/米) | 男版ハーレクインに逆説的に「真実の」ロマンスと銘打つからには自覚もあったろうに若気の至りとも言うべきナマな夢物語には矢張り退く。これだけの脇キャストを揃えながらスコットの無臭演出が妙に素直というアンビバレンツに救われた。 | NOM | [投票(1)] |
★5 | ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990/米) | 孤独な魂が越境する。真の理想的生き方を得る為に何かを捨てることを納得性をもって描くに十全な配慮と時間配分が為されている。痛みを伴う惜別に憧憬と諦念を感じて久しく見なかったピュアな感動を覚えた。コスナー生涯の穴馬券。 | デナ, NAO, 映画っていいね | [投票(3)] |
★4 | 雨に唄えば(1952/米) | 芸としてのタップは圧倒的に堪能できるし、余りに有名なタイトルナンバーの場面は矢張り見ておくべきものとは思うが、毒気無く能天気で何より余りに直截なバックステージものに終始するのが少々物足りないし、長いので飽きてくる。 | ジェリー, 煽尼采, りかちゅ | [投票(3)] |
★3 | スパイ・バウンド(2004/仏=伊=スペイン) | 本物のスパイなんてのは小説や映画と違って地味で間尺の合わない稼業なのさと言うのなら徹底して地味に極めて欲しいのに中途半端でいただけない。ただ、余りに無意味な導入部やおざなり極まりないラスト等妙に変なので嫌いにはなれない。 | ハム | [投票(1)] |
★3 | 火火〈ひび〉(2004/日) | 演技を超え「生き方のポリシー」とでもいうようなムキ身をさらけ出す田中裕子視点1本被りでゴリ押せばメッセージ臭は払拭され稀代の女傑映画として屹立するものに成り得た筈。息子の死に直面した母親としての煩悶をもっと徹底して描き込むべきだった。 | RED DANCER, TOMIMORI, 水那岐, ゆーこ and One thing | [投票(4)] |
★4 | 真実の行方(1996/米) | 癒着する教会とヤクザという社会派的設定や辣腕弁護士と美人検事の師弟対決という本筋が土壇場でいきなり思わぬ所から浮上したサイコに呑み込まれる。一点勝負のキーポイントを押さえた衝撃の演技。チャップマンの撮影もシャープ。 | NOM, たかひこ | [投票(2)] |
★5 | ガキ帝国(1981/日) | 少なくとも、この映画にはマイナーなゴッタ煮的混沌の地平から何かを覆そうという気概が厳然として存在していた。西梅の地下街をそぞろ歩く横移動の臨場感もTVから流れる「ザ・ガードマン」も…。『ヒポクラテス』と対極で同期する80年代バイブル。 | TM(H19.1加入) | [投票(1)] |
★3 | 男たちの挽歌 II(1987/香港) | ジョン・ウーは、どうも撃ちまくり破壊しまくる銃撃戦だけを撮りたかったようで、結果、堪えに堪え忍んで最後にブチ切れるという任侠世界が後方に追いやられ、何故か獲得したのが80年代アメリカ映画の1系譜たるベトナム帰還兵ものの厭世観だった。 | デナ, 鵜 白 舞 | [投票(2)] |
★4 | イヴの総て(1950/米) | 得てして風化する宿命のマスターピースに留まらず今尚訴求力を持つとすれば2人の女優の役者力だと思いもするが、燻銀の如くに緻密なマンキーウィッツの構成あればこそ。机上の設計こそ半世紀の年月に耐え得る。 | カフカのすあま | [投票(1)] |
★3 | 天空の城ラピュタ(1986/日) | 『ナウシカ』のような叙事詩的巨編を経た宮崎が敢えて『コナン』や『カリオストロ』に回帰して見せる戦略的あざとさ。しかも拙いことに童貞的世界観は完璧に踏襲され、肉体アクションの映画美は喪失した。女海賊とかのベタなコメディリリーフも鼻につく。 | こしょく | [投票(1)] |
★4 | カストラート(1994/仏=伊=ベルギー) | 持てる者と持たざる者の話は『アマデウス』の類型のようで目新しいものではなく、一方で題材上避けては通れない筈の性的抑圧を兄弟の愛憎で誤魔化したようで逃げを感じるが、ともかく舞台シーンの異様なまでの迫力が圧倒的で何故か満足してしまう。 | りかちゅ | [投票(1)] |
★4 | 馬鹿まるだし(1964/日) | 後年の「寅さん」のように作者の思惑を超えた破壊力は無く余りに完全無欠にまとまりすぎたキャラだが、それを慈しむが如く大事に丁寧に磨き上げてて微塵の破綻も無いのが恐れ入る。特に好きとも言えないが蔑ろにもできないのが困る。 | 甘崎庵, G31, sawa:38, 町田 | [投票(4)] |
★5 | ハード・ターゲット(1993/米) | ジョン・ウーもヴァン・ダムもお互いにアホであることを隠し立てせず完膚無きまでにそのアホを全開しスクリーンに刻印してる。「極み」と言っていいだろう。有象無象のペキンパーの申し子中、少なくとも技巧面では真に凌駕し得たと思える傑作。 | d999 | [投票(1)] |
★2 | バトル・ロワイアルII 鎮魂歌〈レクイエム〉(2003/日) | 家畜小屋の革命思想の浅薄さが薄ら寒い。中途半端な反米論はファションなのか?某映画を真似した弾着を用いぬCG処理の軽さや自己模倣を繰り返すたけしをまんまトレースした力には脱力。とっとと親爺の名をクレジットから外すのが供養であろう。 | NOM, らーふる当番, アルシュ, ぽんしゅうほか10 名 | [投票(10)] |
★5 | 母べえ(2007/日) | 父親の不在を補うべく多くの人々が醸す賑わいの至福。そして、人々が順次欠落しゆく喪失のドラマ。劇的誇張皆無な物語を精緻な心象描写で紡ぐ匠の技。今回は表情のクローズアップが内包する画力に撃たれた。吉永の際どさも良い意味でインモラル感がある。 | RED DANCER, TM, 直人, ペペロンチーノほか7 名 | [投票(7)] |
★3 | 激動の1750日(1990/日) | 「実録」的題材なのだが、あくまで筋を通そうとする中井貴一の立姿は「任侠」のそれであり安定感がある。組織もへったくれもない個のドラマツルギーに矮小化されゆく90年代実録路線の端境期に位置する70年代の残り香。キャストは総じて力演。 | sawa:38 | [投票(1)] |