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DSCHさんの人気コメント: 更新順(3/23)

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★2マリグナント 狂暴な悪夢(2021/米)???「不安、緊張、恐怖、先の見えない展開で観客を宙吊りにし、解決への興味を持続させる。そして、物事には必ず裏表がある。サスペンスの基本だね。」ジェームズ・ワン「ほーん・・・」 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★3渇き(2009/韓国)神だの背信だの地獄だの、勿体ぶったモチーフが下世話な「痴情のもつれ」とグロ、情念に蹴散らされていく可笑しさ。結局人間てそんなもんやん・・・で済ませていいのか分からない食えない映画。たまにコーエン兄弟がどこまでふざけてるのか分からないの撮るでしょう。あれに近い印象。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★5荒野のストレンジャー(1972/米)一見整合性が取れないように見える奇妙な部分が一番の肝のように思える。誰にも(善も悪もなく)容赦ない不条理さは災害を思わせるが、それは公平さですらある。言わばイーストウッドの『ゴジラ』。本気度が窺える「地獄の業火」。 [review]モノリス砥石, ぽんしゅう[投票(2)]
★3ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021/米)一見さんお断りなのか知らないが、そのメンタルで何故そうなるのか分からないキャラの乱舞、百歩譲ってそういう物語としても使い捨て・卓袱台返しの濫用でエモーションが滅茶苦茶。その割に鼠少女の大見得が読めてしまう(感動的だが)等とにかく歪で、ウェットにしたいのかドライにしたいのかどっちやねん、と。しかし、だからこそジョン・シナの真っ直ぐな「信念」の狂気が屹立するとも。 [review]けにろん[投票(1)]
★5君たちはどう生きるか(2023/日)宮崎駿の臓物(はらわた)。 [review]けにろん, Orpheus, トシ, 緑雨ほか8 名[投票(8)]
★4パンズ・ラビリンス(2006/メキシコ=スペイン)「真・『トトロ』」のような趣さえある。地上と地下、生と死、光と闇、安息と苦痛といったあらゆる境界線上、つまり「世界の中心」で振り子のように揺れつつ爪先立ちする物語。その「危うさ」が現実と幻想を巻き込む「迷宮」というモチーフと相即不離で、重層性の見応えが半端ない。「危うさ」こそ世界と思うが、人の親になった今は傾き迷わないように支えることが責務だと、暗鬱な展開と裏腹に背筋が伸びた。演出も切れ味鋭い。水那岐, おーい粗茶, 袋のうさぎ, ぽんしゅうほか5 名[投票(5)]
★5シン・ゴジラ(2016/日)「東京に血糊を塗りたくる」。直接的なえげつない演出に震えた。福島でもいつでも生死を問わず血は流れたのだ。私たちはすぐそれを忘れてしまう。そして私は血を流さなかった。モニタ越しにそれを眺め、破壊へのある種の快感を感じる生理に対し、作家として正直な超破壊を繰り出しつつ、「思い出せ」という寓意も明確。まさか監督から説教されるとは。ムスカよろしく「・・・素晴らしい!」と呟きつつ涙が流れた。複雑な感覚です。 [review]ジョンケイ, Myrath, 荒馬大介, カルヤほか9 名[投票(9)]
★3犬王(2021/日)一世一代、文字通りの命懸けの舞台、ほとんど決死戦みたいなところに振り切れた情念やドラマが収斂せず、何か期待に反した苦味が残る。史実(というほどのものはないのかもしれないが)など無視して、もっと跳躍すれば良かったのに。原作が悪いのか、読み手が悪いのか、私にはよくわからない。あと、アヴちゃん森山未来が負けている。向井秀徳先生じゃいけなかったのか。まあいけなかったのだろうな、、、 [review]水那岐, けにろん[投票(2)]
★4リパルジョン・反撥(1965/英)性にとどまらない生への嫌悪と吐き気の映画だが、嫌悪は果たされない願望の裏返しとしてある。ドヌーヴの目は、閉じるわけではなく、何かを探すようにぎこちなく宙をさまよう。このオープニングからして、ポランスキーの観察と実践は嫌らしいほど精緻で説得力がある。ポランスキーの作家性の本質は五感のレイプ、「侵(犯)すこと」なのだと思う。この技巧のいけにえが、切実な「青春映画」を浮かび上がらせる。 [review]ジェリー, kiona, 袋のうさぎ, ゑぎほか7 名[投票(7)]
★4グッドフェローズ(1990/米)「法」はなく、「徳」すら売られた。欲と力、奇妙な錬金システムへの妄執。流麗な諧謔、軽薄さの哀しいギャグ・ギャング映画だった。それでもこの時代には、まだ罪と罰はあった。罪も罰も無くなったら、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の世界に至るのだ。(私のニワカ・スコセッシ観について。) [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4シン・ウルトラマン(2022/日)ポスト『シン・ゴジラ』の強い日本かと思いきや、生きることに飽いた、生かされていることを忘れた日本。庵野印の厭世観で「そうそう、これこれ」なのだが、狙って、皮肉に時代が捉えられている。自らの作品をパロディのように扱ってもおり、人を食ったアクロバティックな作りだが、ウルトラマンの濁りのないデザインが、ギリギリの所に映画を着地させた。 [review]ペンクロフ, けにろん, おーい粗茶[投票(3)]
★4マルサの女(1987/日)憑き物が落ちたような安堵感、もしくは呆けたような虚脱感を漂わせる山崎努の背中に「呪い」としての「欲」の本質を見る。祓えぬままに膨らむ呪いと深化する手口のデフレスパイラル。憑かれていても苦しいが、「呪い」なしにも生きられない業を茶化しながらも突き放さない主題曲やブラックユーモアの温度感がいい。演出が多少安いのは気にならない。何よりこのにぎやかないかがわしさだ。 [review]jollyjoker, 週一本, pori, アブサンほか7 名[投票(7)]
★4へレディタリー 継承(2018/米)トニ・コレットに●●したのは◯よりむしろシェリー・デュヴァルだろう・・・というお話はともかく、『シャイニング』(キューブリック版)等が正しく踏まえられた達成。演出面のオマージュも然りだが、家族という牢獄の中で、秘められた不信と憎悪が顕になることで事が粛々と運ばれる底意地の悪さも。 [review]disjunctive[投票(1)]
★4アフリカン・カンフー・ナチス(2020/独=日)すばらしい闇鍋映画。笑うべきかどうか少しだけ迷ったが、すぐ笑うことに決めた。人類の敵は悪意をもって嗤ってやらねばなるまい。公式サイトと東條役秋元義人氏のサイトも必見。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★4フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017/米)塗りたくられたペンキや建物の装飾、ジャム、シロップ、スプライト・・・これらが象徴する「甘さ」が、希望を偽装している。希望は嘘をつくことがあるが、絶望は嘘をつかない。でも、やはり嘘に縋らざるを得ないではないか。世界は偉人の水準で生きるわけにはいかないから(押井守)。 [review]KEI, けにろん[投票(2)]
★4DAICONFILM版 帰ってきたウルトラマン(1983/日)風の谷のナウシカ』巨神兵が荒ぶるシーンでの庵野さんの関与を知った事を契機に、「庵野は爆発だ」「爆発が観られればモトが取れる」と真剣に考えているファンとして、期待に見合う爆発とカッティングが観られて嬉しい。しかしそれだけではなく、あのダサいジーンズでの飛び蹴りには不覚にも胸が熱くなってしまった。熱くなってしまったものはどうしようもない。クワドラAS[投票(1)]
★4ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019/米)ハングオーバー』フォロワーかと思ったらポストコーエン兄弟だった件。たちの悪い冗談のような人生。笑うべきなのか、嗤うべきなのか、悲しむべきなのか、再三さりげなく差し挟まれる十字架の作用もあって、複雑な感慨に放り込まれるが、コーエンより心根が優しい気がする。脚本がすごくいい。断じてただのバカ映画ではない。 [review]けにろん[投票(1)]
★3ガンズ・アキンボ(2019/英=独=ニュージーランド)手垢な人間狩りモノだが、安全圏から視姦するクソリプ野郎がバーチャルからリアルに放り込まれて生を知るという、これも手垢っちゃ手垢だが割と好き。演出は典型的なゲーマー世代の代物で好悪分かれ、瞬殺されておかしくない状況を切り抜ける展開にヒネリが欲しいが、ラドクリフ君の痴態は笑ったし、何より無双殺人鬼サマラちゃんの三白眼マッドネスという背徳キュートと啖呵。フィクションにだけ許された倫理的特権。けにろん[投票(1)]
★3LAMB/ラム(2021/アイスランド=ポーランド=スウェーデン)十分とんでもない話なんだけど、もっととんでもないことになると思ってワクワクしてしまった私は心が汚れているのでしょう。 [review]t3b, ゑぎ[投票(2)]
★3グッバイ・クルエル・ワールド(2022/日)GONIN』の縮小再生産。核のふたりの虚無、刹那感が表層的で、自分に酔った愚か者にしか見えない。参照されたと思しき(今や)古典からの引用も半端で、特に終幕の海の微妙さには首を傾げる(たけしさんいかがですか)。美意識ってものがありそうでない。『GONIN』には美意識があったのだ。あれが良かったのだ。 [review]けにろん[投票(1)]