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けにろんさんの人気コメント: 更新順(89/143)

人気コメント投票者
★4オンリー・ゴッド(2013/デンマーク=仏=タイ=米=スウェーデン)原色に濡れたアジアが異界めいてるのだが、そこに理解を超越した倫理が跋扈し通り一遍のノワールを遥かに逸脱している。堪らなくゴアでクールだがギリシャ悲劇のようでもあり吉本新喜劇のようでもあり香港映画のようでもあるホドロフスキー献上の怪作。袋のうさぎ[投票(1)]
★4デッドマン・ウォーキング(1995/米)殺した者は殺されて然るべきという神の視座に立った報復倫理と、人が法により裁き圧殺すことへの人為性への疑念は、対立事項として語られるべきものでもなく映画もそういうことを言ってはいない。言っていないから胸を打つ。共振する3人の素晴らしき共闘作。水那岐[投票(1)]
★4デルス・ウザーラ(1975/露)異文化との邂逅や親和を描くことに於いてリーンの2番煎じ化する危険を孕むが、黒澤にはそこまでのアイロニーは無い。純粋無垢を描き真っ当に胸を打つ。加えて活劇描写の独自性がブリザードと激流の2大クライマックスを微妙に既視感から逸脱させる。おーい粗茶[投票(1)]
★4リング(1998/日)「呪いのビデオ」の出来がキーポイントだったと思うが、剣呑なササクレ感が横溢し、見せ切らないを良しとした時代を終焉させ怒涛のような悪意の奔流を現出させた。それを今更の安価な心霊ネタ都市伝説のプロトタイプに混在させて提示したのも戦略的に効いた。t3b[投票(1)]
★4コキーユ・貝殻(1998/日)記憶の深層に畳み込まれた思い出が時を経て切ないまでに醗酵した後に引きずり出されたようだ。節度ある中年の男女の越えられない一線は一度限りのリプレイできない思い出として再度仕舞いこまれる。ラストの小林薫の思いには共感以外のなにものもない。ナム太郎, ぽんしゅう[投票(2)]
★2フューリー(1978/米)冒頭の誘拐劇からアーヴィング登場くらいまでがサスペンスフルで期待を抱かせるのだが、物語が2人のサイコキネストを往還し出すと全くの停滞感に見舞われる。そもそも元ネタ自体が超能力という題材に寄りかかりすぎなのだろう。ぽんしゅう[投票(1)]
★5ブルーバレンタイン(2010/米)剃刀で切られるような進行形現在に寄り添う長焦点カメラの優しさが寧ろ痛ましい。ラブホ浴室でのピン送りはアイデアではなく必然。敷衍される過去が内包する破綻の萌芽が哀しい。だが、それでも皆生きていくしかない。カサヴェテス的ドラマの真継承作。ナム太郎, ペペロンチーノ, ぽんしゅう, 緑雨ほか5 名[投票(5)]
★3がんばれ!ベアーズ(1976/米)実際にそれなりの球を投げるテータムのクールなリアリズムが全般ゆるい作劇を辛うじて随所で引き締めるのだが、それがなけりゃどうということもない児童映画だ。ルーティーンどっぷりの役柄を新味なく演じるマッソーだが引き立て役としては機能した。青山実花[投票(1)]
★3ラスト、コーション(2007/米=中国=台湾=香港)「ごっこ」の華やぎがのっぴきならない「地獄」へと転化するメリハリが足りないのでダラダラとしんどく、又、レオンの心の闇を徹底抽出せぬまま四十八手の閲覧会で変態性を呈示。見せ場ではあるが琴線に触れない。全ては構成が拙いのだと思う。ナム太郎, きわ, Yasu, ハムほか8 名[投票(8)]
★3ドン・ジョン(2013/米)イケイケのしんどい女よりくたびれかけてても気のおけない女というコンセプトはレヴィットごとき若造に言われたくない。シーンの場を限定し反復する話法は原理主義的主人公を反映する為としても世界を矮小化する。家族のキャスティングはけっこう絶妙。セント[投票(1)]
★3エグザイル 絆(2006/香港)ジョニー・トーエッセンスの煮沸蒸留形態とは思うがエッセンスのみでは所詮PVでしかないのだ。ペキンパーの酒と女まみれの男騒ぎ無き幕間は幼児的でエモーションの昇華には至らない。人物配置の空間処理のカタルシスは相変わらずだが。ゑぎ, 3819695, 緑雨[投票(3)]
★3キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014/米)やっぱこのCAいうキャラはピンではきっついなあ思う。クソ真面目すぎてスカヨハ招聘の設定に何のトキメキも無い。レッドフォードも無駄使い。この70年代の闇を内包した男には役がチャチかった。ジャクソン襲撃シークェンスのねばりは買う。 3819695[投票(1)]
★3ラッシュ プライドと友情(2013/米=独=英)普通に見えて奇想なアングルを繰り出すハワード演出に調和するダークな深度のマントルの撮影が絶品で、それがクライマックスの豪雨の富士スピードウェイへと結実する展開に否応なく萌えるのだが…。実話の枷に縛られるのなら設計を考慮すべきだった。セント[投票(1)]
★3マイ・バック・ページ(2011/日)本流の片隅で隠花の如くに朽ちるしかない物語なのだが、ダメなことを追求するでもなく自己憐憫にすすり泣くナルシズムにはゲンナリする。ただ、時代描写の類を見ない充実とエドワード・ヤン的湿度と粘度の汎アジアなテイストに「演出」を感じた。緑雨, DSCH, 水の都 ヴェネツィア, ロープブレーク[投票(4)]
★5ほとりの朔子(2013/日=米)受験少女の感傷バカンスに片寄するほど暇でなく、擬似ロメールめいた寂れた浜辺の無為な会話も左程成功してるとも思えぬのだが、仮初の言葉に隠された本音や余裕の下の切実や衝動が静かに立ち昇り健全な肢体が闇と対峙する。まるで相米映画みたいに。セント[投票(1)]
★3タンゴ・リブレ 君を想う(2012/ベルギー=仏=ルクセンブルク)3角関係が4角になる話なのだが、どうにも脚本を書いた主演女優の脳内妄想めいている。女は中心でチヤホヤ&ハッピーなのかも知れんが男はたまったもんじゃねえわな。カリスマダンサーチチョパブロも単に出ただけで展開にいささかも機能しない。セント[投票(1)]
★3大統領の執事の涙(2013/米)所詮は執事の垣間見たそっくりさんショーレベルの物語で、米近代史の隠された裏面というほどのものはないし、ダニエルズらしい毒気も封印されている。しかし、ウィテカーの絞った体躯での洗練された所作が最高ランクの職能を体現し随所で心地よい。セント[投票(1)]
★5ミスト(2007/米)キング初期傑作の完膚無きまでの映像化完成形。予断の範疇の臨界を微妙に行き来する出来は絶妙としか言えない。ハリウッド商業コード内で途轍もない絶望地獄を現出させたしたたかさ。ラストはギリギリの妥協だろうが有りだと思う。大魔人, ExproZombiCreator, RED DANCER, 直人ほか6 名[投票(6)]
★3いつかギラギラする日(1992/日)萩原健一が稼業人生の年季と哀感を醸し出しす前半は良いが陳腐なカーチェイスや世代ギャップある荻野目の回想をセンチに描いた後半でものの見事に失速。原田の殺し屋も付け足し感濃厚で活かされていない。赤い戦車[投票(1)]
★4運命じゃない人(2004/日)時制をズラし反復させるエクリチュールは超絶にロジカルで巧緻と思うがとりわけ斬新とも思わない。小技の効いた演出(足には参った)もあるが、根底に流れる野郎同士の「友情」ってのが打算も虚飾もなくただ当たり前のように在る様にこそ心打たれる。ケネス, おーい粗茶, わっこ, 直人ほか8 名[投票(8)]