人気コメント | 投票者 |
★5 | 桜桃の味(1997/イラン) | 傑作。キアロスタミこそオフビートだと思う。まさしく演出の、監督の映画。脚本段階では想像できない演出の創造性がある。工事現場、掘削場のシーンなんか脚本で書けるわけがない。そしてここでも忘れがたい大きな窓。
| jollyjoker, ユリノキマリ, 草月, ニュー人生ゲーム | [投票(4)] |
★3 | まあだだよ(1993/日) | 小津や溝口のような傑出した遺作を持たなかったことで黒澤を侮蔑する態度は取りたくないと思う。とは云えこの『まあだだよ』が遺作であることはとても寂しいことであるには違いない。 [review] | t3b, 3819695, ジェリー, 緑雨ほか6 名 | [投票(6)] |
★4 | 山河ノスタルジア(2015/中国=日=仏) | これは、映画史に残る長いアバンタイトルではなかろうか。それがこれ見よがしではなく、素直に驚かされ、好感が持てる。しかも、アバンタイトル迄はスタンダードサイズで、タイトル後からワイドサイズになるという凝りようなのだ。3つの時代をまたがる構成だが、その時空またぎも見どころだ。 [review] | ぽんしゅう | [投票(1)] |
★5 | インディアン渓谷(1946/米) | これは紛れもなく大傑作だ。「時折はっとする色彩と構図」どころか全カット息を呑む美しさである。 [review] | 赤い戦車 | [投票(1)] |
★3 | 風の中の牝鶏(1948/日) | 本作も「小津らしくない」とよく云われる作品で小津自身も失敗作だと認めているのだが、勿論決して悪くない。確かに序盤の展開は少々性急で、特に田中絹代が「事の次第」を夫・佐野周二へ打ち明けることになる話の運びの呆気なさには唖然とした。しかしこれも小津らしい潔さと云えなくもない。 [review] | 寒山拾得 | [投票(1)] |
★4 | 情無用の街(1948/米) | ドキュメンタリーというか文化映画のような科学捜査紹介部分があるが、一旦ドラマが始まると圧倒的に見せる。面白い。ヒーローはあくまで格好良く、悪役は徹底的に悪くて怖い。ステレオタイプな描き方と云われようが、このシンプルさこそ活劇の醍醐味だ。 [review] | 3819695 | [投票(1)] |
★3 | ワン・フロム・ザ・ハート(1982/米) | このフレデリック・フォレストはどうしても好きになれなかったが、ナターシャ・キンスキーの演技には独創性を感じる。コッポラのやりたいことはスピルバーグよりも子供だと思うが、スピルバーグよりもずっと好感が持てる。 | けにろん, 町田 | [投票(2)] |
★4 | 胸に輝く星(1957/米) | 室内から窓ガラスの向こうのフォンダが歩く姿を撮ったパン・フォーカスのショットでまずガンと一発やられた。「これこそ西部劇」と感じるショットをこんな風に見せられるとは。そして同時にこのパン・フォーカスは今まで見た中で最も印象的なパン・フォーカスなのだ。『市民ケーン』の雪降る山小屋シーンに並ぶぐらい。 | けにろん | [投票(1)] |
★5 | 花様年華(2000/仏=香港) | 静謐な慎み深い画面が良い。全編実に計算された美しさだ。壁やドアでマスキングした画面による閉塞感の創出が息詰まるような切ない感情をフィルムに定着し倍加する。モーションコントロールとBGMによる相乗作用は時に麻薬的な快さを感じさせる。そして特筆すべきは虚実が交錯する二つの「練習」シーン。何と切なくスリリングなことか。 | けにろん, HW, ルリマツリ, 緑雨ほか6 名 | [投票(6)] |
★3 | 夢売るふたり(2012/日) | かなり喜劇。勿論(?)ゲラゲラ笑わされる部分はないのだが、ニヤニヤとさせられる場面の連続だ。例えば松たか子がパンツを下げて半尻を見せるシーンのクロスカッティングされるタイミングなんかを考えても、作り手はかなり喜劇を意識していると思われる。 [review] | 緑雨, おーい粗茶, ぽんしゅう | [投票(3)] |
★3 | ダーティハリー5(1988/米) | イーストウッドが痛めつけられる部分が無いし、セックスが描かれていないし、ちょっと物足りない。或いはイーストウドがヒーローとして類型的に描かれ過ぎていて余計に格好良くないのかも知れない。しかし、チェイスシーンは見事なものだし、ラジコン・カーの面白さなどは捨てきれない。見る価値はある。 | けにろん, 緑雨 | [投票(2)] |
★4 | ビー・バップ・ハイスクール(1985/日) | アイドル映画は辛いとつくづく思った。これが中山美穂ではなく、無名の新人ならどれほど面白くなっていたことか。ま、何だかんだ減点しても、これは立派に映画になっている。ここには演出がある。『けんかえれじい』の足下にも及ばないにしても、これはこれで素晴らしいと思う。 | Sigenoriyuki | [投票(1)] |
★3 | 大菩薩峠 完結編(1961/日) | クレジット開けはお玉−近藤美恵子が宴席の庭で三味線片手に「間の山節」を唄うシーン。俯瞰のクレーン移動で彼女に寄って行くカットから始まる。このカットの手間のかけ具合から本作のヒロインは近藤美恵子だとすぐさま了解するが、結局、近藤は最後までイマイチ目立たないまゝだ。 [review] | t3b | [投票(1)] |
★4 | バッファロー’66(1998/米) | 悪くない。それは、大部分、クリスチーナ・リッチの独創性の拠っている。ただし彼女の扱いに関する限り、男性側の視点で作られた都合のいいファンタジーのような気がしてしまうのも確か。 [review] | t3b, worianne, 町田, ことはほか8 名 | [投票(8)] |
★5 | アフガン零年(2003/アフガニスタン=日=アイルランド) | 本当に衝撃的だ。これがアフガニスタンの悲劇そのものかどうかなんてことは「映画」とはいささかも関係ないことであって、ただひたすら全編に「映画」が息づいていることに感動する。これこそ紛れも無い映画の画面。セディク・バルマクという監督はキアロスタミやエリセと名を連ねるに相応しい監督だ。 [review] | Sigenoriyuki, TOMIMORI, ぽんしゅう, 町田 | [投票(4)] |
★5 | ガス燈(1944/米) | ジョセフ・ルッテンバーグの仕事、照明と撮影の素晴らしさ!完璧なフレーム・サイズ!そして全てのメロドラマの手本となるべき視線の演出。 [review] | けにろん, 緑雨, 3819695, 草月ほか7 名 | [投票(7)] |
★3 | 破れ太鼓(1949/日) | 木下恵介らしい少々理に落ちた演劇臭さが残る映画だが、それでも非常に面白いことも確か。母親・村瀬幸子のちょっとした愚痴の数々が面白い。実に驚くべきことに、木下忠司が森雅之の弟を演じるているのだが、これがなかなか飄々としていて良い。 [review] | 太陽と戦慄, トシ, 山本美容室, inaほか5 名 | [投票(5)] |
★4 | 世界にひとつのプレイブック(2012/米) | シェイキーな手持ちの多用、素早いパン、ティルト。その場に居合わせ、ことの成り行きを目の当たりにしている感覚−臨場感を醸成しようという意図のみなぎるカメラワークだ。 [review] | おーい粗茶, 3819695, けにろん, 緑雨 | [投票(4)] |
★4 | グレン・ミラー物語(1954/米) | これはどう考えてもジューン・アリスンの映画だ。印象的な美しいシーンは、全てジューン・アリスンの絡んだ部分なのである。 | けにろん, 緑雨, ジェリー | [投票(3)] |
★5 | あ、春(1998/日) | まずこれは、とてつもなく気持ちのいい映画だ。決して幸福感溢れる筋立てではないし、いや逆に厳しい現実に揺さぶられる人達ばかりが描かれているのだが、映画の画面の心地よさはプロット展開とは全く無関係である、という当たり前と云えば当たり前のことが証明されている。 [review] | けにろん, ナム太郎, 寒山拾得 | [投票(3)] |