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ジェリーさんの人気コメント: 更新順(11/60)

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★5グランド・ホテル(1932/米)良く言えば観念的悪く言えばままごと的な演技のガルボと、ナチュラルで肉感的な演技のクロフォードの競演が、不思議な媒介力によって水と油にならないどころか、主要出演者全員が主役ともいうべきこの群像映画が放つ光彩の中でもとりわけ輝かしい光にすらなっている。 [review]けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★3風櫃〈フンクイ〉の少年(1983/台湾)若竹の美しさを感じさせる。シンプルな筋だが飽きさせない。キャメラと俳優の距離感の取り方に特長があり、風景の絡ませ方が滅法うまい。特に、屋内描写に外の風景が生々しく入り込んでくる強烈さに感心した。この監督の多くの美点の中で最も輝かしい部分だ。寒山拾得[投票(1)]
★3ギャング・オブ・ニューヨーク(2002/米=独=伊=英=オランダ)構想力の弱さを逆手に取った奇想の傑作『タクシードライバー』以降、同じ手は二度と使えず、構想力の弱さを露呈し続けてきたスコセッシの正味の限界線を示す力作。パラノイアックでバランスが欠如するゆえに強さを獲得した人物というキャラ造形パターンは今後も変わらないだろう。おーい粗茶, 緑雨[投票(2)]
★2武蔵野夫人(1951/日)家屋の撮影に注目してほしい。溝口監督は洋風建築のセット撮影は下手だが、日本家屋の撮影はめちゃくちゃうまいことに気づく。グラデーションのよく出るねっとりとした照明があうのだろう。さて、俳優に目を転じると [review]太陽と戦慄, TOMIMORI[投票(2)]
★3イグアナの夜(1964/米)男の焦燥感がメキシコの暑熱と集団旅行客たちのヒステリックな悲鳴によっていっそうあぶりたてられる様が面白い。男を取り巻く3人の天使たちの各様のエロティシズムの描き分けも良い出来栄えだが、とりわけデボラ・カーの非現実的たたずまいに魅了される。寒山拾得[投票(1)]
★1X−メン(2000/米)もっと明るいところで戦ってくれ。KEI, YO--CHAN, FreeSize, t3bほか8 名[投票(8)]
★5ベニスに死す(1971/伊)毒蛇は急がない。愚直なまでのクレッシェンド。 [review]寒山拾得, モノリス砥石, 煽尼采, けにろんほか12 名[投票(12)]
★3アメリカン・ビューティー(1999/米)ずいぶん遠くまで歩いてきたようだけれど、実は一歩も踏み出せないでいる我等。その悲しみを切なくおかしく、そして実に丹念な計算のもとで描いた戯画。この映画は、現代を切り取っているようで、実は、何万年もの人類史を一気に書き上げたのだ。けにろん, あき♪, Shrewd Fellow, ボイス母[投票(4)]
★5戦火のかなた(1946/伊)公的権力が発禁にすべき危険な映画の筆頭に挙げる。鷲掴みにされた現実が四角いフレームの中で悲鳴をあげて発火している。駅のプラットホームに立つ我々を突如真後ろから突き落とすような邪悪な何者かが、引き締まりからからに干上がった映像の深層に潜んでいる。YO--CHAN, ぽんしゅう[投票(2)]
★2The Beguiled ビガイルド 欲望のめざめ(2017/米)家内と見に行ったら、家内は大絶賛。こちらはそうでもないと言うと「男にはこの味わかるまい」と上から目線でものをいわれる始末。なんでも家内の言うには⇒ [review]プロキオン14, 浅草12階の幽霊, ぽんしゅう, けにろん[投票(4)]
★4今日限りの命(1933/米)この映画を観る限りホークスは映画創造の原理主義者である。登場人物の行動を世俗的な原理においても宗教的な原理においても我々は(恐らくホークスも)説明することが出来ないにもかかわらず、これ以外はない終着点に向けて映画が粛々と進行する澱みのなさに圧倒される。ゑぎ[投票(1)]
★4バーバリー・コースト(1935/米)サンフランシスコの霧を視覚効果的にも、ストーリーの重要な要素としても使う。うまい上に効率的だ。議論もそこそこに活動するホークス的登場人物の動きの無駄のなさには常々感心するが、さらに本作はキャスティングが絶妙だ。 [review]ゑぎ, けにろん[投票(2)]
★4あすなろ物語(1955/日)もっと大きく、もっと高く屹立しようとする木のふもとで女たちのあざけりの高笑いが聞こえてくる。自分にとってこの映画は現在形の映画ではない。回想の夢幻能。むせかえる青臭い匂いの中で恥辱にみちた自分が頭を抱えてうずくまる。寒山拾得, 町田[投票(2)]
★3一日だけの淑女(1933/米)冒頭部分の設定・人物すべてキャプラ風で、このまま突っ走れば、大感涙ものの傑作になると思ったのだが、思いの外、小ぶりの展開に終わった。寒山拾得[投票(1)]
★4GODZILLA ゴジラ(2014/米)クライマックスの戦いぶりのコッテリ感こそ、最近のハリウッド映画に感じるバズ・ラーマン的あるいはジェームズ・キャメロン的なくどさであるが、ここだけがたっぷりとしているので、それまでのテンポと変わったことで救われている。どころか、とても良い効果を与えている。 [review]Orpheus, 3819695, 荒馬大介, プロキオン14ほか5 名[投票(5)]
★3深夜の告白(1944/米)ノワールという言葉でくくられる犯罪映画の典型作品。下品なアンクレットや卑しいアイスティーの飲み方など、志操の低い人物類型の行動が、バーバラ・スタンウィックフレッド・マクマレー により見事に描写された。危機を感じた瞬間の警戒の身振りが動物さながらだ。けにろん[投票(1)]
★2アメイジング・スパイダーマン(2012/米)前作シリーズのたった5年後のやり直しならばもっと工夫が必要だったはず。この原作設定の面倒くささをそのまま持ち込んだ神経はかなりずれている。振り子の運動感を映像に取り込んだ驚異は、サム・ライミの栄誉なので今更感は強い。ロープブレーク[投票(1)]
★3アドレナリン(2006/米=英)作り過ぎた映画が嫌い、と思っていたらこのおおらかな作風に触れて前言撤回。走り続けねばならないという映画的設定の必勝手は今なお効く。ぐるぐる回る手持ちキャメラの悪酔い感が男の置かれた境遇をうまく演出する。粗さと軽さの魅力だ。DSCH[投票(1)]
★4太陽はひとりぼっち(1962/伊)中心地域の稠密感と郊外の人気(ひとけ)乏しさの描き分けが、復興途上中の国家に潜むねじれ感の表現として鮮烈。社会の回復と同時にきざし始めた過剰な未来期待と未来不安は我々日本人にも無縁ではなかったもの。この不安の影の下にある男と女の姿が切れ味よく撮られている。ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★3ゼロ・グラビティ(2013/米)この空間モデルがヴァーチャルとリアルの二項対立を無効にする。動くキャメラでもって空間を動かして見せた溝口的時代の次の時代をこの映画は圧倒的な皮膚感覚を伴って予感させた。映画はキャメラを通過しない映像を届けることに初めて成功したかもしれない。ロープブレーク, おーい粗茶, 3819695[投票(3)]