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煽尼采さんの人気コメント: 更新順(20/30)

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★3コクーン(1985/米)全体的には、いかにもアメリカらしい能天気さと単純さばかりが目立つ、かなり甘々な出来で、あまり評価する気になれないのだが、異星人と老人という奇妙な組み合わせの異質性と同質性のもたらす情動には、「『コクーン』的」と呼ぶしかない独特なものがある。 [review]3819695[投票(1)]
★3SAYURI(2005/米)エンドロールの最後の最後まで、リズム感と美意識が行き届いた世界観の構築は見事。かなり手前勝手な日本像を構築してくれているのは肯定できないが、その華麗でエネルギッシュな描写力で146分を飽きさせないのは立派。 [review]けにろん[投票(1)]
★3北京ヴァイオリン(2002/中国=韓国)ヴァイオリンの音色を邪魔する生活音すら巧みなカット割りで音楽的に魅せる映画の愉しさを堪能させるが、音楽そのものは結局このベタな浪花節の物語の添え物でしかない。編集のみならず個々のショットの魅力は流石だが。 [review]赤い戦車[投票(1)]
★3女の子ものがたり(2009/日)女の子三人が一緒に仲よく収まるショットが大部分を占め、あとは風景の中に人物がポツンと見える遠景ショットが印象的。この二つのショットが作品の世界観を簡潔に決定づけている。 [review]IN4MATION[投票(1)]
★3アイガー北壁(2008/独=オーストリア=スイス)的確なショットを重ねることで、登攀という行為に於ける、またその行為を取り巻く状況との間にある、距離感を演出する構築性。登山道具「ハーケン」の名が出るたびにハーケンクロイツを連想させる時代背景も効いている。だがヒロインの人物造形は痛恨のミス。 [review]3819695[投票(1)]
★2アリス・イン・ワンダーランド(2010/米)赤の女王を演じるヘレナ・ボナム・カーターの、巨大な顔面に、傲慢さ、弱さ、哀しみ、寂しさ、愚鈍さ、憤怒、等々の感情を展開する繊細自在な演技が白眉。彼女にかなり救われている。だがハリウッド式教訓臭はルイス・キャロルの原作に対して冒涜的。 [review]3819695[投票(1)]
★3リミッツ・オブ・コントロール(2009/スペイン=米=日)「自分こそ偉大だと思っている男を殺せ」。この禅問答のような依頼にどう落とし前をつけるのかと思いきや――、いや、これではジャームッシュを殺そうとする観客が出ないか些か心配だよ。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★2夜のピクニック(2006/日)移動撮影は別称‘トラヴェリング’とも呼ばれるが、全校生徒が二十四時間かけて同じ道を歩き続ける、という大移動の中で展開される物語というのは、その絶好の被写体ではないか。と思いきや、 [review]Ryu-Zen, ありたかずひろ, Aさの[投票(3)]
★4スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005/米)本作に至るまでに営々と積み上げてきた事の上に立脚しつつ、その崩壊をも同時に行なう、半ば捨て身の作劇による荘厳な悲愴感。(シリーズ他作にも言及→) [review]DSCH, シーチキン[投票(2)]
★3仄暗い水の底から(2001/日)やりすぎとも思えるほどに老朽化したアパート。管理人まで老朽化している。この、崩壊寸前のような朽ちたシチュエーションと、母娘という主題との接合。「孤立」という恐怖と哀しみ。 [review]じゃくりーぬ, けにろん[投票(2)]
★4時をかける少女(2006/日)テーマは、過去の修復――から、時間の共有へ。芳山和子(大林版ヒロイン)の職業。キャッチボール。衝突や転倒の危険を孕みながら突っ走るヒロインの、身勝手と純粋、つまりは青春。 [review]モノリス砥石, Orpheus, ヒエロ, 奈良鹿男ほか10 名[投票(10)]
★3地球が静止する日(2008/米)人間的な幸不幸を超越した存在によって与えられる運命。霧と光に漂白された空間へ歩み入る人間。同監督の『エミリー・ローズ』と通底する作品。だが序盤の形而上的なスペクタクル性にひき込まれかけた頃に登場した‘奴’の造形の、無言のバカ映画宣言。 [review]stag-B, これで最後, Orpheus, ババロアミルクほか7 名[投票(7)]
★3トウキョウソナタ(2008/日=オランダ=香港)携帯電話という形で家庭内に持ち込まれる、「外」との繋がり。井川遥の、生徒の他に誰も居ないリビングにデンと置かれたピアノと、路上から個室へと場所を移すピアノの暗示する「個」の身の置き場所。 [review]緑雨, おーい粗茶, ぽんしゅう, セント[投票(4)]
★3ラストキング・オブ・スコットランド(2006/英)「黒いジャイアン」とも呼ぶべき強引さと人懐っこさを兼ね備えたアミンの魅力爆発。フォレスト・ウィティカーの演技をもっともっと観ていたいと思える。主人公がお調子者の白人のボンボンという、まるで共感を呼ばない人物だというのもあるが。 [review]DSCH, CRIMSON[投票(2)]
★4スカイ・クロラ(2008/日)押井守のミシマ化(?)。イカロスにして、シーシュポス、更にはオイディプス。父への反逆を、父として描く。 [review]DSCH, すやすや, おーい粗茶, 水那岐[投票(4)]
★2イン・ザ・カット(2003/豪=米=英)In(挿入)とCut(切り裂き)の表裏一体。女にとっての、男を迎え入れる事の恍惚と不安。 [review]Orpheus[投票(1)]
★4天国と地獄(1963/日)外観は、格差問題を織り込んだ社会派サスペンスだが、実は人間の心理の純然たる闇、その内なる天国と地獄が描かれている。僕には、犯人の動機らしきものが見えた気がした( [review]にて詳説)。 [review]Orpheus, づん, 荒馬大介, inaほか8 名[投票(8)]
★3湖のほとりで(2007/伊)湖の畔というシチュエーションは、作品の雰囲気を覆うような大きな要素としては働いていないが、湖が連想させる静謐さと透明感は全篇を充たしている。だが「ミスマッチの妙」と言うには違和感が強すぎる音楽が観客の耳を悩ます。 [review]G31, 3819695[投票(2)]
★4鏡の女たち(2002/日=仏)原爆という巨大な光に焼きつけられた、影絵の物語。失われた美和、「美しい平和」を求めて。 [review]若尾好き, くたー, ぽんしゅう[投票(3)]
★3路上のソリスト(2009/米=英=仏)「声」と「音」を巡る二人の男の物語。タイトルの入り方にも見られるちょっとしたセンスが好ましいが、必ずしも全て成功しているわけではない。更に、肝心の演奏が大して響いてこない出来だという痛恨事。 [review]Orpheus[投票(1)]