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★3 | クレイマー、クレイマー(1979/米) | もうファーストカットからネストール・アルメンドロスの美しい光りの扱いに陶然となる。このメリル・ストリープのアップカットはおでこより上を画面に入れないレベルの寄りのカットで、当時のASC(アメリカ撮影監督協会)の撮影者ならまずやらない構図だろう。 [review] | shiono, けにろん | [投票(2)] |
★4 | 渚にて(1959/米) | 紛うことなくこれはグレゴリー・ペックとエヴァ・ガードナーの恋愛映画だ。二人のラブシーンの撮影は悉く美しく切ない。ジュゼッペ・ロトゥンノの貢献もあり、スタンリー・クレイマーの中では上出来の映画。 [review] | 淑, ジョー・チップ | [投票(2)] |
★5 | マダムと女房(1931/日) | 映画の至福。教科書的知識の取得だけで見るべき映画では全くない。まずこんなトーキー最初期から音の使い方が実に洗練されていて驚かされる。 [review] | ぽんしゅう, KEI | [投票(2)] |
★3 | ハート・ロッカー(2008/米) | 『アバター』よりも酔った。このシェイキーなカメラワークがリアル、或いはドキュメンタリータッチと云えるのか。小さな素早いズーミングも目立つ。これは『アバター』なんかでも見られたものでCG処理の中でもやるぐらいだから最近の流行であり、彼らは間違いなく「カッコいい」と思っているのだ。 [review] | ハム, ペンクロフ | [投票(2)] |
★4 | マックス、モン・アムール(1986/仏) | これはまるでフランス映画。:-P 実にしっとりとしたフィルムの触感だ。よくこんな映画を撮れたと思う。鍵穴のイメージのタイトルデザインからラストのアイリス効果まで、題材はエキセントリックだが、演出はとっても洒落ている。 [review] | 太陽と戦慄, りかちゅ | [投票(2)] |
★4 | デス・プルーフ in グラインドハウス(2007/米) | ゾーイ・ベルのカースタントがやはり一番の見せ場だろうが、ぱっと見には何でもないようなシーン、例えば第二部の冒頭白黒部分の最後、ロザリオ・ドーソンが車のバンパーに座りブーツを履く。こゝなんかも時間の描き方がいい。やっぱり映画でしかできないことをやろうとしている、そこが気持ちいい。 | DSCH, 緑雨 | [投票(2)] |
★3 | ハナ子さん(1943/日) | クレジットの前に「撃ちてし止まむ」と出る。銃後の模範的(?)明朗生活を謳った国策映画。登場人物が皆異様に能天気で明るいミュージカル映画でもある。 [review] | 寒山拾得, 太陽と戦慄 | [投票(2)] |
★4 | 砂塵(1939/米) | これもとてもよく出来た西部劇だ。全体にハル・モーアの撮影が素晴らしい。光の扱いが実に良く、小さな斜光や逆光を巧みに利用した驚きに満ちた画面が繰り出される。ジョージ・マーシャルも見直さなくては、という思いに駆られる。 [review] | jollyjoker, 3819695 | [投票(2)] |
★4 | 喜劇 女売出します(1972/日) | 新宿芸能社シリーズでは本作が最も判りやすく共感を得ることのできる作品かも知れない。やっぱり岡本茉莉をヤクザから救い出す一連のシーケンスが実に良く、ストレートな活劇として満足感がある。夏純子のキャラクタリゼーションもブレないストレートな侠気で一貫している。それに、 [review] | ぽんしゅう, けにろん | [投票(2)] |
★4 | ストップ・メイキング・センス(1984/米) | 歩く足から始まる映画の系譜。アステアを想起する。デヴィッド・バーン自体が映画的な、ある意味畸形的な存在で、彼のパフォーマンスを映しただけでも興奮をそそるだろうが、デミ+クローネンウェスという才能が映画的興奮として画面に結実させている。当たり前過ぎることを云うようだが、映画は「興奮」のためにあるのだ。 | けにろん, 寒山拾得 | [投票(2)] |
★3 | ディパーテッド(2006/米) | ヒロイン−ヴェラ・ファーミガの物足りなさやマーク・ウォールバーグの演技の鬱陶しさなどを上げることもできるが、格別なのはマーティン・シーンへ「映画の感情」を乗せられていないことだ。しかしこのような映画でオスカーを受賞してしまうというのもスコセッシらしいアイロニカルな顛末じゃないか。 | DSCH, 緑雨 | [投票(2)] |
★4 | 昭和おんな博徒(1972/日) | プロローグ、フラッシュバック、そしてプロローグの時制に戻り佳境へ、というお定まりの構成だが、しかし、ファーストシーンから、或いはタイトルの入り方から「これぞ映画」という雰囲気がぷんぷん。もう唸ってしまう。江波杏子が彫った刺青を機能させない部分だとか物語的に弱い部分はあるけれど、全編「映画」に満ちている。 | けにろん, sawa:38 | [投票(2)] |
★4 | 南の島に雪が降る(1961/日) | 虚構と現実の危うい関係を描いて実に映画的な題材だ。さらにクレジット開けの入道雲のカットから全編に亘って非常に安定したショットの連続。しかし矢張りフランキー堺がピアノを弾くシーンが白眉だろう。フランキーもいいが、皆のリアクション演技がたまらない。 [review] | 3819695, ぽんしゅう | [投票(2)] |
★2 | バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2007/日) | これは映画を作ろうとして作られたものではないと思える。 | ダリア, Madoka | [投票(2)] |
★3 | 氷の微笑(1992/米) | ヒッチコッキアンの哀しい性。別荘の周辺、海と崖が見える画にグッと来てしまう。有名な取調室のシーン。カット繋ぎはとても通俗的だが演出のテンションは突出している。またラスト近くのエレベータの緊張感も明記すべきだ。全体に影の使い方はバーホーベンらしさか。人物への寄り気味の画角はデ・ボンの特質のように思う。 | ペペロンチーノ, けにろん | [投票(2)] |
★4 | 関の弥太ッぺ(1963/日) | 冒頭の胡麻の灰−大坂志郎や女郎屋での岩崎加根子への寄りの演出といった部分でも映画性がほとばしる。しかし、本作は花−槿(ムクゲ)の花−を扱った映画として映画史に輝き続けるだろう。白い花は「聖性」、なんてことを云っても良いが、少なくも中村錦之助と十朱幸代を隔てる「切なさ」はこの花によって倍加している。 | 寒山拾得, ぽんしゅう | [投票(2)] |
★3 | レディ・イン・ザ・ウォーター(2006/米) | スクラントとタートゥティックの扱いだとかは相変わらず過剰な緊張感で見捨てられない魅力があるのだが、しかし、作劇臭い。ホラ話に付き合わされたという感覚が残る。それは思わせぶりで放りっぱなしの演出が多過ぎるからだが、 [review] | 袋のうさぎ, ドド | [投票(2)] |
★4 | ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(2005/英=米) | クライマックスはちょっとトーンダウンかなとも思うのだが、例えばトンネルの中にウォレスが消えてからの不気味な夜の描写とその後のグルミットが車を発進し地中のウサギ男を追いかけ回すシーケンスなんて惚れ惚れするような活劇演出だ。このような、映画ファンが手をたたいて喜びそうな細部がヤッパリ沢山ある。 | DSCH, 赤い戦車 | [投票(2)] |
★2 | PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001/米) | 旧作と比較するのは詮無いことだと思いながらも、でもこのなんとも理に落ちた苦し紛れの設定変更を大目に見る程私も人間ができてないというか、ティム・バートン・ファンではないというか。ラストの居心地の悪さは極めつけだが、プロット展開上は唖者としての設定が無くなった点とジーラとコーネリアスのキャラの欠落が大きい。 | Myrath, ダリア | [投票(2)] |
★3 | 男はつらいよ 葛飾立志篇(1975/日) | 勿論小林桂樹。彼が映画を支えている。だが一番忘れ難いのは夢のシーンだ。サボテンが映り乗馬が近寄ってくるロングショットから、サルーンでの上條、米倉、吉田義夫、そして「チェリー」倍賞千恵子の唄のシーンの見せ方の西部劇的演出!なんと器用なこと!山田洋次はハリウッドで本格西部劇を作ることが出来る監督かも知れない。 | 寒山拾得, けにろん | [投票(2)] |