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「第二次世界大戦と映画 アジア編」(町田)の映画ファンのコメント

五人の斥候兵(1938/日) 暁の脱走(1950/日) 戦場にかける橋(1957/英=米) どぶ鼠作戦(1962/日) 戦場のメリークリスマス(1983/英=日) 兵隊やくざ(1965/日) 春婦伝(1965/日) 人間の條件 第1部純愛篇・第2部激怒篇(1959/日) 最後の特攻隊(1970/日) 太陽の帝国(1987/米) 独立愚連隊西へ(1960/日) 独立愚連隊(1959/日) 紅いコーリャン(1987/中国) ラストエンペラー(1987/英=中国=伊) 赤い天使(1966/日) 戦争と人間 第1部・運命の序曲(1970/日) 土と兵隊(1939/日) ビルマの竪琴(1985/日) きけ、わだつみの声(1950/日) 雲ながるる果てに(1953/日) 南の島に雪が降る(1961/日) ゼロ・ファイター 大空戦(1966/日) また逢う日まで(1950/日) 肉弾(1968/日) 海と毒薬(1986/日) ひめゆりの塔(1953/日) ゆきゆきて、神軍(1987/日) さくら隊散る(1988/日) あゝ決戦航空隊(1974/日) 私は貝になりたい(1959/日) 壁あつき部屋(1956/日) 激動の昭和史 沖縄決戦(1971/日) 対馬丸 −さようなら沖縄−(1982/日) 球形の荒野(1975/日) 月光の夏(1993/日) 戦争と平和(1947/日) 爆音(1939/日) 父と暮せば(2004/日) 火垂るの墓(1988/日) 肉体の門(1988/日) 真空地帯(1952/日) 陸軍(1944/日) 二十四の瞳(1954/日) 帰郷(1950/日) 美しい夏キリシマ(2003/日) 本日休診(1952/日) 血と砂(1965/日) 加藤隼戰闘隊(1944/日) あゝ声なき友(1972/日) 連合艦隊(1981/日) グラマ島の誘惑(1959/日) 拝啓天皇陛下様(1963/日) 鬼が来た!(2000/中国) 太平洋作戦(1951/米) 危険な道(1965/米) トラ トラ トラ!(1970/日=米) シン・レッド・ライン(1998/米) 太平洋の地獄(1968/米) ハワイ・マレー沖海戦(1942/日) 燃える戦場(1969/米) 野火(1959/日) 潜水艦イ−57降伏せず(1959/日) 軍旗はためく下に(1972/日) 海軍特別年少兵(1972/日) 地上より永遠に(1953/米) ミッドウェイ(1976/米) ビルマの竪琴(総集編)(1956/日) 一番美しく(1944/日) 深く静かに潜航せよ(1958/米) わが青春に悔なし(1946/日) 太平洋の翼(1963/日) 太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965/日) 激動の昭和史 軍閥(1970/日) ムルデカ17805(2001/日) 英霊たちの応援歌・最後の早慶戦(1979/日) あゝ零戦(1965/日) 大日本帝国(1982/日) ひろしま(1953/日) ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960/日) あゝ同期の桜(1967/日) 豚と軍艦(1961/日) あゝひめゆりの塔(1968/日) 東京裁判(1983/日) TOMORROW 明日(1988/日) 肉体の門(1948/日) 黒い雨(1989/日) プライド・運命の瞬間〈とき〉(1998/日) 日本のいちばん長い日(1967/日) 肉体の門(1964/日) ダイナマイトどんどん(1978/日)が好きな人ファンを表示する

ぽんしゅうのコメント************

★2暁の脱走(1950/日)ずいぶん金と手間をかけた新東宝渾身の骨太反戦大作の体をしながら、何のことはないベタベタの通俗メロドラマ。春美(山口淑子)の無節操とも思える欲情ぶりが突出し、軍規と上官の横暴と性欲の狭間で悶々と苦悩する三上(池部良)が気の毒になってくる。 [投票]
★4戦場にかける橋(1957/英=米)壊されるために造る。それが戦争。[投票(3)]
★4戦場のメリークリスマス(1983/英=日)捕虜という恥を受け入れる西洋人に暴力で魂を叩き込まんとする文化ギャップをまえに、ヨノイ大尉(坂本)の潔癖な精神主義はセリアスへの「愛」によって、ハラ軍曹(たけし)の粗野はロレンスの「誠実」さによって揺らぐ。理解とは己の心ありかを認め受け入れること。 [review][投票(3)]
★4兵隊やくざ(1965/日)階級と暴力が支配する組織の中に、じっと身を潜める有田(田村高廣)は、男社会の馬鹿馬鹿しさを冷めた目で見つめる女のメタファーなのだ。だから大宮(勝新太郎)との間に母子のような空気が漂い、映画全体を痛快さではなくあやしさが支配する。[投票(7)]
★3春婦伝(1965/日)女は流れて底まで落ちた。大底だから見える周りの世界。見上げた世界は狂気の世界。惚れた男もその中に・・・。呼んで戻らぬ男なら、ともに底まで落ちるまで。・・・いや、どちらが底かは分からない。[投票(1)]
★4人間の條件 第1部純愛篇・第2部激怒篇(1959/日)超人的ヒューマニストによる正義のほどこしが、緩みきったモラル界では強固な負の結束をもたらすという人間の業。正しすぎる正義の起爆によって撹乱される山村聰の男気、小沢栄太郎の意地、新珠三千代の忍耐、淡島千景の反抗の人間臭いことよ。 [投票(1)]
★4独立愚連隊西へ(1960/日)誰が敵やら味方やら、何が良いやら悪いやら、全て混沌とさせてしまい軍旗奪還という不毛な命令を滑稽さの象徴に仕立て上げてしまう岡本喜八のアイロニー。かつて邦画には戦場舞台にした、こんなアクション映画やコメディ映画がたくさんあった。 [review][投票(6)]
★4独立愚連隊(1959/日)佐藤充雪村いずみの自信に満ちたちた笑顔。それは集団に個性が埋没する時代状況にあっても、自分という個を信じることが行動の起点になっていることの証し。なんと不敵ですがすがしいカップル。これがこの映画のキモであり岡本喜八の真骨頂。[投票(2)]
★3紅いコーリャン(1987/中国)人の手を離れ群生するコーリャン畑。かつてビクトリオ・デ・シーカが、ひまわり畑に生きる力と悲しみを象徴させたように、チャン・イー・モウは生命とその歴史をこの野生に託し見事に描く。惜しむらくは、人のドラマが薄い。[投票]
★4ラストエンペラー(1987/英=中国=伊)観終わって数日たっても次々とシーンがよみがえってきた。力のある映像とは、こういう事だろう。ベルトルッチが志向しヴィットリオ・ストラーロが試みたのは、錨を断ち切られ時代のうねりに流され漂う巨大なシステム(その象徴とししての紫禁城)の映像化だ。[投票(5)]
★3赤い天使(1966/日)西(若尾文子)の彷徨がいささか唐突に見えてしまうのは、背景に戦場というやっかいな舞台を準備してしまったためであろう。男女の「性と死」は殺す殺されるに関らず当事者が選択すべきものであり、有無を言わさぬ死が割り込むと焦点はおのずとぼやける。[投票]
★3戦争と人間 第1部・運命の序曲(1970/日)「運命の序曲」などという大そうな副題の割りには、悪いのは資本家、可哀相なのは労働者というお決まりの正統左翼話しなのだが、素敵にグロテスクな芦田や三国、岸田ら満州組の健闘が全ての面白さを引き受ける。やはり映画を成立させるのは正論ではなく悪。[投票(2)]
★3ビルマの竪琴(1985/日)56年版の製作日数不足を補って、なおかつビルマの赤い大地をカラーで収めたいというのが、監督自らのリメイクの主旨だと何かで読んだが、その点では充分目的は達せられているのだが、30年の時の流れに物語が風化して、メルヘン色が強まりシビアさが欠落している。[投票]
★4南の島に雪が降る(1961/日)閉塞の中、状況が許し体力にもの言わす余力を有する者なら脱走を試みたかもしれない。嬉々として集い階級を超えて芸を披露する兵士たちに、無心の喝采で応える兵士たち。これは軟派な粋人たちと、もはや戻る地を失くしたことを悟った男たちの心の『大脱走』だ。[投票]
★5肉弾(1968/日)何かに反抗するわけではなく、いたって従順。かといって諦観するでもない。ニヒリスト、合理主義者とも少し違う・・・こんな男がいちばん強くて怖い。[投票(5)]
★4海と毒薬(1986/日)冒頭から終焉まで途切れることなく緊張が張り詰める。それは、罪を忘れた者たちをじっと監視するように「どこか」から注がれる視線のせいだ。命の質量が軽くなり、比例するように時代の空気が重くなっていることに、この真摯で無邪気な青年たちは気づいていない。[投票(1)]
★2ひめゆりの塔(1953/日)沖縄の風土と方言を無視してしまった時点で、この貴重な物語を意味のないものにしてしまった。島の少女と教師、軍医、本土から来た軍人と兵士。その意識の差異(微妙な階級意識)を描かなければ、本土決戦の意味を描いた事にならない。 [review][投票(2)]
★5ゆきゆきて、神軍(1987/日)激する信念と黙する信念。奥崎の制度破壊をも辞さない過剰な信念の前に、死した者と残された家族の名誉のためか、はたまた自らの護身のためか口をつぐむ元兵士たちの過剰な信念。戦場という状況の過剰さに人生を呪われた男たちの負の信念の対決が痛ましい。[投票(1)]
★4さくら隊散る(1988/日)言葉で原爆の恐ろしさと被爆の悲惨さが語られることはない。語られるのは「さくら隊」に参加した俳優たちの人となりであり特別なことではない。そして、見せられるのは8月6日に広島にいた彼らの特別な結果である。ある瞬間を境に全てが変わり、終わる恐怖。[投票(1)]
★4父と暮せば(2004/日)自分の存在自体が傷となってしまった美津江(宮沢りえ)の凛とした振る舞いが痛々しく、父の思いが死者からの願いへと代わる竹造(原田芳雄)のパッションが心を打つ。そして、伝えたいことがなかなか伝わらない黒木和雄の焦り。 [review][投票(3)]
★3真空地帯(1952/日)合理性を欠いた秩序でも、うわべの統率は保てるが、その奥底に必ず果てしなき妬みの連鎖が生まれる。根拠なき階級や年功。別に軍隊に限らず、そんな偶然が支配する社会では、往々にして空虚で稚拙な人間関係が形成され、実に鮮やかに「人間の愚」が浮かび上る。 [投票(1)]
★4陸軍(1944/日)不自由だからこそ、より強く発散される自由。表現者としての理性を東野英治郎の言動に込め、意地を田中絹代のラストシークエンスで爆発させる若き木下恵介の心意気に感服。静から動へと昂揚する田中と出兵行進のカットバックは有無を言わさぬ力技。[投票(2)]
★4二十四の瞳(1954/日)時代と社会が子供たちの運命をもてあそぶさまを、なす術なく見つめ続けなければならない女教師の切なさ。その女の人生もまた時代によって捻じ曲げれてしまう。そして男の影の薄いこと。公開時に30から50歳だった人達は、自分の生い立ちや青春を重ねたのだろう。 [review][投票(1)]
★5美しい夏キリシマ(2003/日)戦時下という名の日常。誰にとってもそれが日常である限り、その歪みは決して歪みではなく当然の日々であるという今の我々には想像しがたい過去の現実を黒木和雄監督は実に静かに見せてくれた。受け継ぎ、受け継がれてゆくべき体験的教訓映画。[投票(7)]
★3本日休診(1952/日)杓子定規にモラルを説いたりしない三雲(柳永二郎)先生が、敗戦から立ち上がろうとする人たち、なかでも若者たち(角梨枝子佐田啓二淡島千景鶴田浩二三國連太郎)へ向ける温かな「上から目線」に嫌味がなく好感が持てる。[投票]
★5血と砂(1965/日)「戦争のやり方は教えたが、人殺しは教えていない」 小杉曹長(三船)の矛盾に満ちたひと言に、戦争を体験せざるを得なかったヒューマニスト(岡本)の精一杯の抵抗と苦渋が滲む。葬送曲「聖者の行進」の〈明るさ〉の意味を突きつけられ思わず身震いし感涙する。[投票(3)]
★2あゝ声なき友(1972/日)真摯な映画だとは思う。しかし、数は多いが深みに欠けるエピソードの単調な羅列は、語られ終えたはなからどんどんと印象が薄れ、語の焦点が遺族たちの遺恨物語と西山(渥美清)の贖罪物語の間を彷徨い続ける。シナリオも演出も中途半端感が否めない。 [review][投票(1)]
★5拝啓天皇陛下様(1963/日)山ショウ(渥美清)は、ただその時代に生まれ、彼なりの生涯を過ごしただけなのだ。そこには貧困や差別、そして軍隊があたり前のようにあっただけなのだ。そんな国、今だっていくらでもある。我々だって、ほんの少し生まれるのが遅かっただけなのだ。 [投票(6)]
★3鬼が来た!(2000/中国)この映画では、人間が持っている“信頼”という心の緩衝地帯が全否定されている。これは反・戦争を超越して、反・人間を描いてしまった映画なのだろうか。すなおに5点で良いのかどうか・・・さんざん迷った。 [review][投票(13)]
★3野火(1959/日)「猿だろうが何だろうが、いざとなったら喰うよな」という思いを、踏みとどまらせるにはいささか上品過ぎた。ヒューマニスト和田夏十市川崑の限界か。ボクサー役のための減量が話題になった俳優がいたが船越英二達は本当に死ぬほど痩せている。[投票(2)]
★4軍旗はためく下に(1972/日)人間は一つの価値に染まったとき、底知れぬ陶酔感に支配される。そこに餓えと衰弱という、極限的苦痛が加わればかすかに残った理性などあっけなく破壊されてしまうのだろう。端正な新藤兼人脚本に深作欣二の擬似ドキュメントタッチがみごとに調和。[投票]
★3ビルマの竪琴(総集編)(1956/日)水島の行動とそれを目にする隊員達との間にある微妙な距離。その距離は、何よりも自分が一番大切だということを、正直に認め合う両者から生まれる。過剰な感情移入がなく、爽やかですらある。 [投票(5)]
★4一番美しく(1944/日)責任と勤勉をテーマとした青春映画である。とういことは、当時の国策がいかにあろうと矢口陽子演じる少女の毅然たる振る舞いが、時代という束縛から自立した誰にも不可侵な領域に属するは当然なのだ。この作品で黒澤が提示した美しさとはそうゆうことだ。[投票]
★4深く静かに潜航せよ(1958/米)狭い艦内に重なるように配置された男たち、適度な距離感を保ち描かれる艦船。ワンショットごとの計算された構成が実にみごと。さらに、静と動の緊張感を絶やさないショットの積み重ねと音響処理はまさに職人技。オーソドックスながら確かな完成度を持った秀作。[投票]
★2わが青春に悔なし(1946/日)無骨で無遠慮なプロパガンダ映画。あまりにも全てが正直すぎて退屈。[投票]
★4太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965/日)三船敏郎山村聡のおう揚達観ぶりと、西村晃の短絡小心ぶりはキャラの極地。いかに敵と戦わずに事を済ますかに、全身全霊を費やした軍人の話しは戦争映画というより、「待つ」という心の抑制と緊張のサスペンス映画。そしてもちろん最良の特撮映画。[投票]
★2大日本帝国(1982/日)マクロな戦況は比較的冷静に描かれるのだが、一転、視線が市井の人々へ向かうと映画が止めどなく感情に流され始める。笠原和夫の脚本は、それなりに乾いているのに舛田利雄の演出があまりにウエットなのだ。理性的な抑制なしに、人の真の悲しみなど描けない。[投票(1)]
★3豚と軍艦(1961/日)ヤクザがたかろうが、港に死体が浮こうが、米兵に輪姦されようが、路地に豚が溢れようが、機関銃が乱射されようが、欲望が解放されたドブ板通りの悲しい喧騒に大らかさが漂い今村昌平の懐の深さを感じる。姫田真佐久の変幻自在なカメラワークも見応えあり。[投票(3)]
★2あゝひめゆりの塔(1968/日)ヒロインは実によく歌い、そして泣く。歌は公開当時の時代が求めた観客への映画的サービスだとしても、感情の発露である泣きは作品の根幹にかかわる重要なもののはずだ。吉永小百合をはじめとする乙女たちの涙には、撮る者としての意味が必要なはずなのだが。 [review][投票(3)]
★3東京裁判(1983/日)ある種の冷静さを保とうとする努力が随所に見られる労作で、東京裁判大全集としてこうゆう映画はあってよいと思う。ただ、どんな教科書も必ずそうであるように、賛意や非難を巧妙にさけて作られた、人の感情とは逆のベクトルの創作物は退屈にならざるを得ない。[投票(2)]
★5TOMORROW 明日(1988/日)壮大な恐怖映画だ。遥か過去から日々延々と連なってきた人間の営みが一瞬にして途絶えてしまうということ。7万数千人の明日が突然消えてなくなったという事実。黒木和雄が描く不意撃ちの暴挙というイメージに恐れと悔しさが入り混じった涙がこみ上げる。[投票(3)]
★4黒い雨(1989/日)灼熱の地獄をくぐり抜けた者にのみ、死への時限装置が埋め込まれるという矛盾。被爆者たちの静かな生活は、先に逝った者たちへの哀悼と残された時間への謝意のようにもみえる。声高に“哀れ”を叫ばぬぶん、沁みるように悲しみが伝わる。[投票(3)]
★4日本のいちばん長い日(1967/日)国家の消滅。他国を配下に治めることを命としてきた指導者達だからこそ、敗戦を決断せざるを得なかったときの恐怖は計り知れないものだったのだろう。国家自体も存在を誇示せず、国民もその存在を忘れて生活できる状況が最も幸せなのかも知れない。[投票(2)]
★3肉体の門(1964/日)本能のままに生きることを決意した女達の衣装だけ、限りなく裸に近い下着?姿。それも原色。理屈ではなく肉体で生きるということは、まさに裸で生きること。[投票(2)]
★4ダイナマイトどんどん(1978/日)「何でもかんでも話し合いだの平等だの、ゴタゴタ言ってんじゃねえよ。やることやらずに甘ったれんな。民主主義だって言えばコトが済むと思うなよ!」と言いたくなることがままあるのは、俺だけではないようだ。[投票(1)]