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★3灼熱の魂(2010/カナダ=仏)構成にも工夫を凝らして女性の数奇な生涯を語っているけれども、「うん、数奇ですね」と容易に傍観できてしまう。プリプロ段階のお話作りに比重が傾きすぎて、映画は「フィクションの力」を備えるに至っていないのではないか。虚構であることを忘れさせるような、あるいは虚構ゆえの感動を持っていない。 [review]ペペロンチーノ, MSRkb, chokobo, ペンクロフほか6 名[投票(6)]
★4殺人の追憶(2003/韓国)やっぱり「跳び蹴り」というのが断然面白い。跳び蹴りとは躊躇いを抱えたままであったり「つい、うっかり」といったもののはずみでは決して繰り出せない類の、つまり相手を傷つけるという確固たる意思に基づく暴力である。そんなものがさも当然のごとく唐突に飛び交ってしまうのが『殺人の追憶』の世界なのだ。 [review]死ぬまでシネマ, 緑雨, FreeSize, おーい粗茶ほか7 名[投票(7)]
★3激動の昭和史 沖縄決戦(1971/日)岡本喜八新藤兼人の情報処理能力の高さ。各階級・部隊の軍人から老若男女の民間人まで膨大な量の人物の運命を、実際の兵士の遺書・川柳や米軍戦史の引用まで駆使して語り倒す。しかし演出の力の入れ具合から云えば、これはあくまでもさらっと撮り上げられた作品だ。面白さの点では今ひとつ。 [review]irodori, ゑぎ, 赤い戦車[投票(3)]
★5見知らぬ乗客(1951/米)何はともあれ回転木馬! ラストもそうだが、一回目の回転木馬シーンのえも云われぬ不気味さこそが余人の遥かに及ばないヒッチコックの到達点だ。 [review]マカロン, 緑雨, KEI, ぽんしゅうほか6 名[投票(6)]
★4モホークの太鼓(1939/米)クローデット・コルベールよりエドナ・メイ・オリヴァーのほうがよほど魅力的だ。何しろ家を焼き払いに来たインディアンをどやしたててベッドを運び出させてしまうのだから。赤ん坊に対する愛おしさと慈しみに溢れた視線はのちの『三人の名付親』を思い起こさせる。 [review]寒山拾得, ゑぎ, ナム太郎[投票(3)]
★5北北西に進路を取れ(1959/米)これだけ面白ければもう何も文句はありません。ヒッチコックの欲望が剥き出しの映画。 [review]緑雨, なつめ, 袋のうさぎ, ペペロンチーノほか7 名[投票(7)]
★4モンキー・ビジネス(1952/米)ホークスの手にかかればチンパンジーや赤ん坊までもが名優になってしまうのだから、ケイリー・グラントジンジャー・ロジャースの突き抜けた幼児演技などさほど驚くには値しないのかもしれない。とは云え、これはやっぱり常軌を逸した楽しさ。カオス寸前で劇を制御する演出の手捌きは洗練の極み。DSCH, YO--CHAN, shiono[投票(3)]
★5映画に愛をこめて アメリカの夜(1973/仏=伊)「映画」か「人生」か、という二項対立はありえない。トリュフォーにとっては映画が人生であり、人生が映画だから。私にとってもそう。皆さんはどうですか? 私はこれを涙なしに見ることはできません。 [review]KEI, けにろん[投票(2)]
★5フランシス・ハ(2012/米)ノア・バームバックグレタ・ガーウィグが、いまだ映画と人類が知らなかった面白表情&面白挙動を機関銃のごとく発射しまくる至福の八六分間。このガーウィグは私の映画史上最良ヒロイン候補に躍り出た。映画的瞬間として搾り尽くされたはずの「水平方向の疾走ドリーショット」からも新生の快楽が迸る!ゑぎ, セント[投票(2)]
★4黄色いリボン(1949/米)どうしてフォードだけが(というのは云い過ぎだが)ここまで疾駆する馬の速度感を画面に収めることができるのだろうか。ジョン・ウェインの「老い」を以って「戦わないこと」の西部劇を正当化しつつ、活劇性の確保にも余念がない。風景(=撮影)の力は云うに及ばず。ミルドレット・ナトウィックのキャラクタもよい。死ぬまでシネマ, 緑雨[投票(2)]
★4断崖(1941/米)やっぱりケイリー・グラント! 最終的にシロであろうがクロであろうが彼が嘘つき無職の放蕩者であることに変わりはなく、堂々たる屑だなあ。また世評高き「ミルク」よりもグラントがそれを持って上がる「階段」や、彼がジョーン・フォンテインを口説く場面の「枯れ木」など的確に禍々しい空間を形作る装置がよい。緑雨, 動物園のクマ, t3b, わっこほか5 名[投票(5)]
★5リオ・ロボ(1970/米)安定感と驚きを難なく両立させてしまうホークス演出には、賛辞の言葉がいくらあっても足りない。 [review]KEI[投票(1)]
★4空気人形(2009/日)是枝が演出するダッチワイフのペ・ドゥナさんをリー・ピンビンが撮る――スタッフィング・キャスティングも含めた総合的な企画力で勝負するという現代日本映画のひとつの指針。アジア圏一位のカメラマンの招聘はやはり決定的であり、その仕事は圧倒的だ。このような東京の撮られ方は『珈琲時光』以来の事件だろう。 [review]ゑぎ, 緑雨, HW, DSCHほか11 名[投票(11)]
★4騎兵隊(1959/米)これを大佐ジョン・ウェインと軍医ウィリアム・ホールデンの反目関係を軸としたドラマだとするならば真のクライマックスはウェインの脚の治療シーンだが、フォードはそれをこれ見よがしに飾り立てなどしない。この「慎ましさ」もまた「映画」にほかならない。 [review]死ぬまでシネマ[投票(1)]
★3RONIN(1998/米=英)トム・クルーズアンジェリーナ・ジョリーなど近年同じように市街地で滅茶暴れをした超人らと比べると『RONIN』の男女は銃火器・自動車に頼って肉体の酷使を厭うている点で物足りない。その意味でロバート・デ・ニーロステラン・スカルスガルドが柄にもなく走り回る円形競技場シーン後半はよい。 [review]KEI[投票(1)]
★4ジェシー・ジェームズの暗殺(2007/米)西部劇の空はもっと美しくあってほしいと思う。しかし光源としての窓の使い方、絵画的な光の操作はすばらしい。そして、これは何よりもまず「麦畑」と「雪」に彩られた西部劇だ。画面いっぱいに広がる黄金色の麦、白の雪。その画面の切なさ。「麦畑」こそがこの映画のユニックさであり、野心だ。 [review]緑雨, ぽんしゅう, けにろん, shiono[投票(4)]
★5タバコ・ロード(1941/米)常軌を逸した狂騒コメディ。なのだが、これはフォードの映画なのだから当然ただそれだけのわけはない。コメディの体裁をとっているので一見表立ってはいないが、たとえばここでの「家族の崩壊」は『怒りの葡萄』におけるよりもよほど深刻に捉えられているのではないか。 [review]けにろん, 赤い戦車, ナム太郎, ゑぎ[投票(4)]
★3ある天文学者の恋文(2016/伊)前作『鑑定士と顔のない依頼人』でも思ったけれど、ジュゼッペ・トルナトーレの愛の認識には倫理的な危うさがつきまとう。また、その危うさで映画を加速させるには演出の馬力が乏しい。オルガ・キュリレンコのスタントウーマンにはオモシロがあるが、その選職理由を深層心理に求めてしまう作劇は無粋だ。KEI[投票(1)]
★4しあわせの隠れ場所(2009/米)生来の善性が刻まれた「顔」たちによる「保護-被保護」の映画。とりわけサンドラ・ブロック、長女リリー・コリンズ、コーチのレイ・マッキノンの顔がすばらしい。キリスト教精神でも南部気質でもなく、彼らの顔こそがその善行ぶりを正当化する。食卓で手を取り合う場面ほか涙なしに見られない箇所がたくさん。緑雨[投票(1)]
★5おかあさん(1952/日)傑作。実に驚くべき映画だ。たまげてばかりで片時も落ち着いて見ていることができない。 [review]太陽と戦慄, , G31, shionoほか6 名[投票(6)]